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峠に棲む鬼「イラスト分析23」・・・代表的凌辱場面を考察する [峠]
「峠に棲む鬼」の主人公である逢魔麻紀子は、男という男に数え切れないほどの凌辱をうけていますが、代表的な描写は下巻の、
(1)竹生島での磔刑を免れた麻紀子が、真庭の前で倉田に奉仕させられ、犯される場面
(2)西独に拉致された麻紀子が、ヨーゼフ・クラインに初めて犯される場面
2カ所でしょう。
記述そのものが短いため、読まれる方によってもさまざまな解釈がされていると思います。
そこで今回は(1)について、このブログなりの大胆な解釈(個人的見解)を述べさせて頂きたいと思います。
<独自の解釈なので、不要な方は以下を「ご覧にならない」ことを強くお奨め致します>
(1)のあらましです。
「峠に棲む鬼」東スポ版のサブタイトルで、「無残!倉田の男根をむりやり口に含まされる麻紀子」の場面です。
竹生島に拉致監禁された逢魔麻紀子は、性交奴隷として、倉田をはじめとするご主人さまの性に奉仕する日々を送っていました。
ある日、奴隷の男に体を与えたことをとがめられ、その男とともに磔刑を宣告されます。
寒風吹きすさぶ戸外に立てられた十字架に、素裸で磔にされ、竹槍で処刑される麻紀子。
しかし、それは島に潜伏した真庭正之をとらえるための演出でした。
やがて真庭はとらえられ、麻紀子とともに倉田の部屋に連行されます。
場面はそこからのスタートです。
①
逢魔麻紀子は、倉田恵治の寝室にいた。
傍に、真庭正之が、手錠を柱につながれてうずくまっている。
麻紀子は素裸だった。暖房がきいているから、寒くはなかった。
(下巻 第十章 多国籍企業 1項より)
拘束した真庭の前で、倉田は素裸の麻紀子に性の奉仕を命じます。
戸外での磔刑からいまに至るまで、かなりの長時間、麻紀子は全裸でいることを強いられています。
寒風吹きすさぶ中、持ち物はすべて取り上げられ、衣服のみならず下着一つ与えられない、肉体だけの悲惨な状況でした。
しかもその肉体も、そして精神すらいまや主人たちの持ち物です。
権利や人権などとは全く無縁の、まさに奴隷以外のなにものでもない存在でした。
一見して奴隷とわかる男と並べられ、二人共が素裸で磔られている情景は、麻紀子がこの男と関係を持ち、主人たちの逆鱗に触れて処刑されかかっている状況以外の何ものでもありませんでした。
他の奴隷たちに対する見せしめの公開処刑だったのです。
それもただ殺されるのではなく、素裸で磔にされ竹やりで刺し殺される憐憫のかけらすらない残酷な仕打ちでした。
美貌や美しい肉体のみならず、麻紀子のその命ですら、主人たちにとっては慰み程度の価値しかないのでした。
麻紀子が日常から全裸同然で飼われていること。
男たちの気が向けばいつでもどこでも性の奉仕をさせられている現実。
作者の言葉を借りれば「つねに、四つん這いにさせられて、きれいな尻を、犯される。」のがいまの麻紀子でした。
十字架に素裸で磔られた麻紀子をみて、真庭は麻紀子の置かれている状況を痛切に実感したでしょう。
そして、実際にはこれはこれから始まるショーの端緒に過ぎず、いまからが倉田が待ちに待ち望んだ復讐劇の始まりでした。
倉田は真庭に麻紀子を横取りされたばかりか、拳銃で腕を撃ち抜かれて、恨み骨髄に徹っしていました。
麻紀子を性交奴隷とし、連日連夜、SMごっこや強姦ごっこなど、やりたい放題に犯すことで、恨みの一部は晴れたかもしれません。
真庭の妻である麻紀子を、自分だけの、性交専用の奴隷女にしたからです。
しかし、粘着な倉田の復讐心はその程度では晴らされるモノではありませんでした。
夫である真庭の目の前で、妻の麻紀子を犯す。
しかも、ただ犯すのではなく、
(1)麻紀子のような、棒を持たせれば無敵の女ですら、性交奴隷として飼える、倉田の強大な力を真庭に思い知らせる
(2)真庭の妻である麻紀子が、従順な奴隷女になりきっている姿をみせつける
(3)奴隷女として、妻が毎日、どんな扱いを受け、どんな奉仕をさせられているかをみせつける
(4)奴隷女として飼われた麻紀子が、調教を受け、妻だった頃と比べ、テクニックを含め、どれだけ変わったかをみせつける
(5)奴隷女である麻紀子が、ご主人さまの男根の責めでどんなふうに喜び、悶えるのか、そのさまをみせつける
(6)妻の麻紀子が、他人の男根で征服される(いかされる)様をみせつける
(7)夫の目の前で、たっぷり逝かせた麻紀子の膣に射精する(中出しする)
(8)妻の麻紀子が「倉田の男根の責めに完全に屈服した」様子を夫である真庭にみせつけ、真庭の精神を破壊する
おおよそ、この8つの段階を経て、倉田に刃向かった愚かさを真庭に思い知らせるべく、倉田の凌辱はスタートしました。
倉田はまずはじめに、麻紀子に口腔性交を命じます。
あるいはその前に、麻紀子を目の前に立たせ、前と後ろを向かせてじっくり裸身を眺めておのれを昂ぶらせてから、口腔性交を命じたかも知れません。
「峠に棲む鬼」上巻でも、組織員にそう命じられ、裸身を男にみせる麻紀子が描かれています。
拘束された夫の真庭が、麻紀子のことを目の前でみつめています。
真庭の目の前で口腔性交をさせることには、二つの意味が込められていました。
一つは、麻紀子がもはや真庭の妻ではなく、倉田の奴隷女に過ぎないことを、夫の真庭に見せつけること。
もう一つは、夫の前で奉仕を強いることで、麻紀子自身に、もはや自分は倉田の奴隷女に過ぎないのだと、すべてを諦めさせることでした。
これは、目的(2)を、より具体化したものです。
倉田の男根は待ちきれぬ思いからの興奮で、麻紀子にズボンとパンツを脱がせたときから、既に半勃起以上の状態だったでしょう。
(おそらく)倉田は「定石通り」、初めは麻紀子を目の前で土下座させました。
奴隷ですから、ご主人さまに素裸で土下座し、犯していただく御礼を言上するのが当然です。
麻紀子は「奴隷めを犯していただき、ありがとうございます」か、「奴隷めに、男根さまをお与えいただき、ありがとうございます」のいずれかの意味の御礼を述べたでしょう。
それは、後述で「麻紀子が心の底から倉田の奴隷になる決心をした」ことが述べられており、とくにこのときは処刑されかけた直後のことでもあり、その思いは非常に強かったにちがいありません。
倉田はその麻紀子のことばを聞き、地にひれ伏し自分に向かって深々と頭を下げている姿を見て、征服欲を存分に満足させた上で、儀式を始めるのです。
まず、自身の男根を手で擦るよう麻紀子に命じ、充分に堪能した段階で口に含むよう命じます。
男根を擦っているときは、男根を見つめながら愛撫していた麻紀子も、男根を口に含むときは弱々しく目を閉じたでしょう。
残虐趣味の倉田は、命令通りに麻紀子が自分の男根を口に含む様子と、真庭の顔が次第に苦悩にゆがんでいく様子をみて、ぞくぞくするような満足感を感じたでしょう。
このときの、倉田の心境に一番近いと思われる描写が他の西村作品に描かれています。
②「やれよ」
立ったままで小黒は命じた、
珠樹は州政府庁舎から小黒が特別に引き抜いた秘書で人妻であった。三十三歳になる。
珠樹はしばらくは小黒をみつめていたが、やがて、うなずいて跪いた。ズボンを下げて男根を手にした。ゆっくり、擦りはじめた。
小黒は珠樹が口腔性交に移るのをみていた。
端正な白い貌が黒々とした男根を呑み込んでいる。
女はだれでも口腔性交する。しかし、端正な容貌の女はそこに至ってみないとそんな屈辱的なことはしないように思える。ズボンも脱がずに立ったままでその前に珠樹を跪かせる。そこから珠樹が口腔性交に移るまでの行程に小黒は優越感を感じる。珠樹は単調な夫を捨てて州権力の中枢に突き進む小黒の女になる。その思いが珠樹をして小黒の男根に跪かしている。
連邦警察秘密捜査官の尼子左菊を拐取したとの連絡が入った。
左菊なる秘密捜査官を犯す愉悦が小黒にある。
-女も権力もいまにすべて自分のものになる。
(頽れた神々 上巻 第四章 脳と毒 4項より。途中略)
おそらく、倉田はこの小黒と同じ心境だったでしょう。
しかし、これは倉田の復讐劇における序の口に過ぎませんでした。
「夫」の目の前で、他人の男根を口に含んで愛撫するということは、その段階では既に、「妻」は夫にみられながら犯される覚悟を決めたことになります。
そして、それからしばらく、倉田は麻紀子に口腔性交をつづけさせたのです。
③
倉田恵治がベッドに腰をかけていた。麻紀子は倉田の股間に入って、倉田の男根を口に含んでいた。
さっきから、そうやって愛撫をさせられていた。
真庭は、放心したようにその情景をみていた。麻紀子は背を向けている。若さを示す背筋の凹みが、尻の豊かさが、目の前にある。
麻紀子は従順に倉田に仕えていた。倉田が尻を向けると、ためらわず、そこを舐めた。
無残な情景であった。
(下巻 第十章 多国籍企業 1項より)
の場面です。
男根を舐めさせている間も、倉田は真庭と麻紀子の表情を観察したでしょう。
そして倉田の目論見通り、麻紀子がもはや倉田の奴隷女に過ぎないことを、真庭は思い知らされました。
妻の麻紀子が、殺したいほど憎んでいるはずの倉田の股間に自ら跪き、男根を口に含み、愛撫をはじめたからです。
打ちひしがれた真庭の表情をみて、倉田はさらなる満足感に浸ったはずです。
④裸になった倉田が、立っていた。
脂肪太りで、太鼓腹だった。目の前にある白髪混じりの陰毛が薄い。男根は垂れていた。
(下巻 第十章 多国籍企業 5項より)
勃起していないときは垂れるほどですから、倉田の男根は大きいのでしょう。
それを口に含まされて、麻紀子は「口が裂けそうだった。」でしょう。
大きい男根を口に含めば、ほおがすぼまり、鼻の下が伸び、鼻の穴が拡がります。
残虐趣味の倉田のことですから、大きな男根をわざと喉につかえさせ、麻紀子に苦しげな表情を浮かべさせていたかもしれません。
その「口腔性交」専用の、麻紀子の貌は、恋人か夫以外の他人が決してみるはずがないモノです。
倉田は無造作にそれを真庭に見せつけました。
倉田は、男根を含む麻紀子の貌を真庭に見せつけ、麻紀子が日常置かれている立場を、真庭の脳裡に刻み込ませていったのです。
このときの真庭の脳裡には、これから目の前で繰り広げられる出来事、この白くて美しい麻紀子の裸身が倉田に無残にも開かされ、凌辱される場面が何度も繰り返されていたでしょう。
さてつぎは、麻紀子の状況を分析してみましょう。
倉田の部屋に連れ込まれるつい先ほどまでは、麻紀子は死刑直前の処刑囚でした。
いまでも、わずかでもご主人さまの機嫌を損なえば、いつ処刑されるかわからない状況です。
自分の磔刑は真庭をとらえるための演出であること、自分の体はまだまだ必要とされていることなどは、麻紀子には知るよしもありません。
素裸で磔にされ、竹槍の恐怖で失禁させられた麻紀子です。
十字架から降ろされた直後は腰が抜けて、自分ではその場に立っていられないほどでした。
それゆえ、倉田恵治への性の奉仕は、麻紀子にとっては全身全霊を込めた愛撫となりました。
当然のことながら、麻紀子は口腔性交に知りうる限りのテクニックを駆使し、倉田に奉仕したでしょう。
亀頭舐め、尿道口舐め、竿舐め、睾丸舐め、口に含んでの亀頭吸い、舌での愛撫、喉まで呑んでの吸引、乳房で包んでの愛撫など、描写こそありませんが、麻紀子の奉仕は徹底したはずです。
それは、「心底から男に奉仕することだけを考える奴隷女になった」さまを、倉田に認めてもらう必要があったからです。
そして、その上での肛門舐め。
文章では明確に「肛門を舐めた」とは記述されていませんが、麻紀子は自分に尻を向けられたとき、どこを舐めたら倉田は喜ぶのか、あるいは、どこを舐めさせたいのかを考えたはずです。
人体でもっとも汚れている箇所であり、女にそこを舐めさせれば征服欲を満足させる箇所。
すんなりそこを舐めるかどうかが踏み絵なのは、麻紀子も承知していたでしょうから、ためらうことなく、舌を差し込んだり、舐め回したりしたにちがいありません。
男の尻の穴を舐めるなど、史上最高の「美女」である麻紀子には、こうして拉致監禁されなければ、考えたことすらない行為です。
おそらく麻紀子は、夫の真庭にもしたことがないでしょう。
倉田の目的は麻紀子たちの精神を破壊することにあったわけですから、「より深い屈辱」を与えるため、おそらく男根も肛門も洗っていませんでした。
⑤倉田は下腹部を押しつけてきた。
真庭は口を開けた。倉田の萎えたものを、口で愛撫した。悪臭がただよっている。その悪臭は脳髄に滲み込んだ。
(下巻 第十章 多国籍企業 5項より)
島に真水が不足しているため、長時間、倉田は男根を洗っていなかった可能性が高いです。
その上で、麻紀子の膣に溜まった「倉田の精液」と「麻紀子の愛液」の海を男根でかき混ぜ、それを真庭に舐めさせた。
倉田の汗や垢、精液、麻紀子の愛液、麻紀子や真庭の唾液が混じり合った悪臭は想像するのもおそろしいモノがあり、それがこの描写ではないでしょうか。
いずれにせよ、倉田はそれを麻紀子に与え、麻紀子もためらわずそれを口にしました。
この口腔性交につづく「肛門舐め」は、麻紀子の「究極の愛(ご奉仕)」でした。
あとにもさきにも、これを超える麻紀子の愛の行為(ご奉仕)は存在しません。
極寒の、死の世界から麻紀子は倉田の命令で暖かな部屋へと移されました。
もう少し遅ければ、凍死していたかも知れない精神的にもギリギリまで追い詰められた極限の状況でした。
麻紀子からみれば、いのちを助けて頂いたご主人さまは神にも匹敵する存在です。
その神に寛大なるお許しを頂き、死の直前から救出して頂いた訳です。
例えそれが自分を死の磔刑に命じた相手であっても、人間の精神とは奇妙なもので、死の恐怖や苦痛から解放してもらったこの場合、心の底からの感謝や愛情を感じるのです。
そして、こうした状況に追い込まれて、麻紀子にできることと言えば、いのちを助けて頂いた感謝の印として、自らの体を駆使した性の奉仕しかなかったのです。
倉田の男根や肛門を舐めることで、麻紀子は「ご主人さまの性に尽くす」喜びに心をふるわせ、思わず濡れてしまったといえるでしょう。
余談ですが、物語の最後には倉田は処刑されます。
しかし、麻紀子に肛門を舐めさせたのも倉田ただ一人でした。
このことから「麻紀子の肛門舐め」が「倉田ひとりの命」に匹敵する価値のあるものだったのは間違いないようです。
あの「逢魔麻紀子」に「洗ってもいない」肛門を舐めさせたのです。
倉田もおそらくは殺されても本望だったでしょう。
さて、以上のことから導き出される、このときの「ご奉仕の際の、麻紀子の表情」は
(1)表情がない。情感が死滅してしまったように、貌だけが白い
→希望のすべをすべて奪われ、絶望しかない心の表れ
(2)官能を浮かべた瞳
→ご主人さまの意図を理解すべく、常に倉田ををみている。男の性に仕える被虐感に、体を反応させている
と推測され、いつ倉田に、どんな命令を受けても即座に実行できるよう、常に倉田の様子を伺っていたと思われます。
まとめます。
倉田は麻紀子を全裸で床に跪かせ、その格好で自身の男根を含ませ、愛撫を強いました。
尻の穴を舐めるなど、真庭にすらしない行為を、倉田の命令で麻紀子はためらわず実行しました。
それはまさに奴隷女そのものでした。
倉田は、このような奉仕が「真庭の妻」麻紀子の「日課」であることを、「夫」真庭にみせつけたわけです。
目の前で、麻紀子が他人に犯される場面を、いままでにも真庭は二度みています。
一度目は組織の男、二度目は中垣です。
しかし、そのいずれのときも、真庭は麻紀子とはまだ他人同士で、その上、麻紀子はただ犯されるだけでした。
奉仕させられる場面は、みていないのです。
覚悟こそしていたでしょうが、実際に妻が他人の男根をしゃぶったり、尻の穴を舐める姿を見せつけられて、その衝撃は想像を絶するモノがあったでしょう。
とはいえ、それも倉田の目的の一つであったことは、想像に難くありません。
この段階までに、倉田は(1)~(4)の目的を達成したわけです。
⑥
麻紀子が、床に手足をついて、這った。
倉田が立って、麻紀子の尻を抱えた。
「ああ」
麻紀子が低い声を洩らした。
「どうかね、真庭君。妻が、こうして、犯されている風情は。みているがいい。いまに君の妻は、うれし泣きするよ」
倉田は挿入していた。白い尻を抱えて、ゆっくり、腰を使っていた。男根の出入りする白と黒のコントラストがみえる。自信があるのか、倉田は緩慢な責めをつづけた。
(下巻 第十章 多国籍企業 1項より)
いよいよ倉田の大きな男根が入ってきました。
真庭が見つめる中、麻紀子は喜びの声を洩らします。
同じ状況は上巻にも述べられています。
自分のマンションで思いにふけっている麻紀子の脳裡に浮かんだイメージ。
「思わず肉のよろこびに声を上げた」
がそれです。
このときは、思いも寄らない体の反応に麻紀子が戸惑いを感じている記述が散見されますが、調教され、骨の髄まで男の味を覚え込まされたいまとなっては、もはや日常の反応なのです。
喜びの声を放つほどです。
おそらくこのときの麻紀子は倉田の男根の威力に貌をのけぞらせ、足をすぼめて男根を締めつけたでしょう。
ただ、大きな声を放たぬよう、うめいたあと、歯を喰い縛ってそれ以上の声を押し殺した可能性はあり得ます。
それはその後しばらくの間、倉田の責めにもかかわらず、麻紀子のあえぎ声の記述がないからです。
「肉のよろこび」でゆがまされた麻紀子の美貌が歯を喰い縛る様が、また、恍惚を浮かべた頬を卑猥にゆがめた倉田の赤ら顔が、読者の脳裡にまざまざと浮かび上がる秀逸な情景描写です。
さて次に倉田の様子を観察してみましょう。
このときは既に、倉田は麻紀子と何度もセックスをしていました。
そのため、どこをどう責めれば麻紀子が喜ぶのか、倉田にはわかっていたのです。
⑦中垣は麻紀子をうつ伏せにした。裸になって、乗ってきた。
唇を噛んで、耐えた。麻紀子はおそれていた。快感が訪れないことを、祈った。いつ殺されるかわからないが、死ぬ日までこうして、男の好きにされる。屈辱に耐えながら、その屈辱から喜びを得る女の体が、あさましかった。
脳裡の暗い海に何かが訪れつつある気配を、麻紀子はみつめていた。
(上巻 第八章 虜囚 2項より)
⑧どちらにしろ、麻紀子には相手がどんな男であれ、その男の男根を拒む理由はなかった。汚辱に満ちた体となりはてていた。
麻紀子は坂本の責めに染まりはじめる自身を知った。
「ああッ」
それほどたってはいなかった。ふいに麻紀子は絞るような快感に襲われた。
(上巻 第九章 孤島 2項より 途中略)
夫の真庭は知るよしもありませんでしたが、⑦⑧で明らかなように、この時点で麻紀子はどんな相手とのセックスでも、性の喜びを感じる体になっていました。
数多くの男根の責めに、徐々に体が馴らされてしまったのです。
別の言い方をすれば、性感が開発され、男根好き、セックス好きの女になっていました。
一月六日に麻紀子をとらえ、十五日に真庭が竹生島に侵入するまでの十日間、倉田は麻紀子を自分専用の性交奴隷として飼っていました。
上巻の描写でも、倉田に鞭打たれたのちに犯される麻紀子や、中垣に強姦される麻紀子などが描かれています。
そしてその間、少なくても十回は、麻紀子相手のセックスを倉田はしている可能性があるわけです。
十回が多いか、少ないかは、議論の余地はありますが、その間、倉田には麻紀子の感じるポイントをじっくり調べ上げるだけの時間的余裕があったのです。
巨根のクラインとのセックス描写でも明らかなように、麻紀子は大きいサイズがお好みのようです。
「臓腑にあたりそうなところまで、それが届く」のが好き、つまりは奥まで突かれることが好きと言うことです。
倉田もそれは充分わかっていたでしょうから、抜群の名器相手のセックスでも、余裕すらありました。
(1)「いまに、君の妻は、うれし泣きするよ」
(2)自信があるのか、倉田は緩慢な責めをつづけた。
この二つの記述は、真庭の妻である麻紀子と何度もセックスを重ね、
(3)おまえの妻はどこをどうされれば感じるのか、すべてわたしにはわかっている
(4)おまえの妻がいくこと(結末)はすでに決まっている
という二つの宣告を真庭におこない、その有様を見せつけている、まさにその記述なわけです。
⑨「後ろ手に縛って、犯してもいいわ」
細い声だった。
真庭は起きて手錠を持ち出した。麻紀子を転がして後ろ手に手錠をはめた。そうやっておいて、麻紀子の尻をかかげさせた。麻紀子は逆らわなかった。真庭は豊かな尻の割れ目に唇をつけた。しばらく舌で弄んだあとで、掌を入れた。麻紀子のはひどく濡れていた。かすかなうめき声がきこえた。
(上巻 第五章 白髪の老人 3項より)
麻紀子は倉田に奉仕させられている間に、既に濡れていました。
濡れやすい体質なのは、上の描写で明らかにされています。
それだけでなく、奴隷である麻紀子は、倉田への奉仕で体ができあがっていました。
つまり、麻紀子は倉田に入れてほしかったのです。
麻紀子は口の中で倉田の男根が完全に勃起したことを確認しました。
すべての準備が整ったことがわかり、それで、麻紀子は倉田の命令ではなく、自分の意志で愛撫を止め、「おねだり」で床に這ったのです。
奴隷の存在意義は、ご主人さまへの性の奉仕です。
奴隷は、ご主人さまに喜んで頂いて当然、見返り(愛撫)は求めてはいけません。
愛撫がなくても、奉仕しながら、自然と濡れなくてはいけません。
このときの麻紀子がまさにこれでした。
倉田の男根を口に含み、尻の穴を舐めさせられて、麻紀子は濡れていました。
おそらくこれから、真庭の前で倉田に犯される場面を想像し、マゾの炎を暗い脳裡に燃え上がらせていたのでしょう。
麻紀子も倉田に逝かされることはわかっていたはずです。
愛撫も無しに濡れてしまうということは、この時点で既に「麻紀子は奴隷女になりきっていた」証明でもあるのです。
ここでひとつだけ、麻紀子はいっけん、不可思議な行動を取っています。
倉田への奉仕を終えた麻紀子は、尻を倉田に向けて這うのではなく、反対側、つまりはその場に這っています。
これは真庭からすると、「尻を自分に向けて高く掲げた(差し出した)」状態にみえます。
奴隷であれば、犯して頂く為に、ご主人さまに尻を向けて差し出すのが当然でしょう。
ところが麻紀子は、倉田に対して土下座をするようにその場で這っています。
なぜなのでしょう。
ひとつ考えられることは、「男根の挿入」や「出入り」、「中出し」の様子を見せつける為に、倉田に命令され真庭に尻を向けて這ったということです。
もうひとつは、ここまで堕ちた麻紀子であっても夫である真庭には感じている貌を見られたくなかった、という二つの理由です。
麻紀子自身も倉田に奉仕している時点で、逝かされることはわかっていたはずです。
当然、その課程を真庭はみるわけです。
鬼無村村民を虐殺した憎むべき敵である倉田恵治に犯される。そして、夫の真庭にその様子をみられながらも、湧き上がる快感を抑えることができない。
ほんのわずかでも麻紀子の心に「羞恥心」や「女としての矜恃」が残っていたとしたら、せめて感じている貌だけでもみられたくないと思っても、なんら無理はなかったでしょう。
⑩
いずれは殺されるのであろうが、それまでは尽くすしかなかった。
そう覚悟を決めると、倉田にどんなに弄ばれても、苦にはならなかった。
正常な反応が出るのだった。
(下巻 第十章 多国籍企業 1項より)
という麻紀子の心情が、明確に、奴隷女になりきったことを物語っています。
倉田は麻紀子に一方的に奉仕させ、やがて、麻紀子を尻から犯しはじめます。
挿入された瞬間、麻紀子は思わず喜びのうめきを洩らしています。
倉田には、麻紀子が感じて、濡れているのがわかっていました。
挿入の瞬間に声を洩らすほどですから、麻紀子に奉仕をさせながら、倉田にもそれとわかっていたはずです。
(1)白い肌を緋色に染めていた
(2)恍惚の表情を浮かべていた
(3)息づかいを荒くした
(4)愛撫しながら、声を洩らしていた
(5)乳首を勃起させた
(6)濡れた股間が目に入った(太股が濡れている等)
等の反応が想像できます。
倉田は麻紀子を後背位で犯しはじめました。
「男根の出入りする白と黒のコントラスト」ですが、「白」は倉田の男根、「黒」は麻紀子の性器を表しているものと思われます。
この場面では、倉田の大きな男根が妻の麻紀子の小さな膣にゆっくり出入りする様子を、真庭は目の前で見せつけられます。
麻紀子は名器と描写されています。
武術家である麻紀子の肉体は鍛えられ、それ故、膣の締まりもいいのでしょう。
名器であるが故に、男たちはこぞって麻紀子を奴隷にしたがります。
拘束され、床に這いつくばった真庭の目の前で、倉田の男根は麻紀子の名器に無造作に出入りしています。
妻の麻紀子の、真庭にとっては「世界でたった一つのダイヤのごとく尊い」膣が、倉田にとっては毎日の性処理に使う「単なる性交器具」にすぎない現実を、真庭は思い知らされるのです。
後背位ですから、倉田の大きな男根は麻紀子の子宮頸部にまで届いていました。
下巻後述の、新納の骨を叩くアンネの拷問がごとく、倉田が腰を使うたびに、その亀頭が子宮頸部に当たり、麻紀子に屈服を迫っていました。
別なことばでいえば、倉田はゆっくり責めながら、麻紀子の膣と子宮に奴隷の刻印を「刻み込ませて」いたのです。
はじめは手足をついた四つん這いの体位で犯されていた麻紀子でしたが、責めがつづくにつれて、尻が上がり、上体を床に倒れ込ませていきます。
⑪
しだいに麻紀子の反応が昂ぶっていた。尻が上がっている。それをかすかに左右に振っていた。
(下巻 第十章 多国籍企業 1項より)
倉田の責めに、麻紀子はしだいに我を忘れていきます。
ついさっきまで寒風吹きすさぶ屋外に長時間全裸で放置され、暖房がきいた部屋に連れ込まれたとはいえ、麻紀子の体は充分に温まっていません。
このときの麻紀子は「冷たくて、磁器に似た」肌だったでしょう。
しかし、その膣は熱く濡れていました。
実際、女性のあそこの中は本当に暖かい。
倉田は「冷たい尻」を両手で鷲掴みにし、「炎のように暖かい膣」を男根で堪能していたのです。
そしてこのとき、麻紀子は歯を喰い縛り、貌を快感にゆがませていたはずです。
「尻が上がっている」ということは、「もっといままで以上に責めてほしい」であるとか、あるいは「もっと奥まで責めてほしい」であるとかで、結合を深めたがっている(ご主人さまに性器を差し出す)格好だからです。
「尻を左右に振る」ということは、腰が勝手に動いてしまうほど、麻紀子が深く感じはじめている証拠でもあります。
男根を名器が絞っていたのは間違いないところです。
麻紀子がいま、どんな状況に追い込まれているか、麻紀子と重ねたセックスにより、倉田にはすべてわかっていました。
それゆえ、倉田は麻紀子がいまどんな気分でいるのか、どんな状態なのか、真庭にわかるよう、麻紀子自らに語らせることが重要でした。
⑫
「どうだ、麻紀子」
倉田が訊いた。
「はい。ああ、もうー」
何もかも、麻紀子は忘れていた。
(下巻 第十章 多国籍企業 1項より)
それがこの場面です。
「はい」は、奴隷女がご主人さまに答える、返事の仕方です。
麻紀子は以前、ご主人さまでもあった組織の男に「何かをいわれたら、ハイと答えるのだ」と命令され、奴隷の返事を習っており、奴隷女になり切っている「いまの麻紀子」は、即座に答えられるようになっています。
「もう」のつぎに来る言葉は、「だめ」と来るか、「いきそう」と来るか、いずれにせよ、屈服を表すことばでした。
このとき、麻紀子の脳裡にあるのは、「あなたさまに屈服いたします」という思いだけだったでしょう。
「何もかも、忘れていた」麻紀子にあるものは、かつて女王そのものだった頃には思いも寄らない「犯される喜び」「屈服させられる喜び」「征服される喜び」だったに違いありません。
倉田は麻紀子が感じている様子を真庭に見せつけようとします。
それが目的(5)です。
もはや倉田の奴隷でしかない麻紀子は、一番感じていることを悟られたくない夫に、おのが感じているさまを「ことば」で表現しなくてはならないのです。
夫にみられながら、快感を押し殺すことが出来ない。
倉田の緩慢な責めに我慢が出来なくなっています。
真庭の妻としては背徳の気分は相当なモノでしょうし、逆に、倉田の性交奴隷としては感じていることを隠してはいけない訳です。
麻紀子にこの台詞を吐かせたことで、倉田の目的(5)は達成されました。
そして、このあたりから、麻紀子の精神状態はグチャグチャになっていきます。
男としては完全に範疇外の倉田に、男根を舐めさせられ、尻の穴まで舐めさせられ、犯されて、逝かされる寸前に麻紀子は追い込まれています。
プライドの高い麻紀子にとっては、死にたいほどの屈辱だったはずです。
しかし、真庭が捕らえられたとあっては、麻紀子には絶望しかなく、倉田の凌辱を拒む手段はいっさいありません。
いまの麻紀子にとって、倉田恵治は「絶対君主」、「生殺与奪の権を握る神」そのものでした。
奴隷でしかない麻紀子にとっては、倉田の命令は「神の命令」そのものでした。
この「夫の前で犯され、逝かされる」行為は、麻紀子からいっさいの希望を奪い去るために倉田が用意した儀式そのものだったのです。
事実、麻紀子は
⑬
真庭のいう警官隊はこない。もう、こないのだと思った。倉田から逃れるすべは、皆無だった。 いずれは殺されるのであろうが、それまでは尽くすしかなかった。磔の恐怖には耐えられない。
そう覚悟を決めると、倉田にどんなに弄ばれても、苦にはならなかった。
正常な反応が出るのだった。
(下巻 第十章 多国籍企業 1項より)
と、死ぬまで倉田の性交奴隷となる覚悟を決めるのです。
そして、緩慢な倉田の男根の責めの前には、他の選択肢はいっさい無く、「ご命令通り」に「うれし泣き」へ突き進むしか、麻紀子には無かったのです。
竹槍で刺し殺される激痛と恐怖を考えれば、例え、死ぬまで男の性処理の道具として扱われようとも(毎日、倉田の尻の穴を掃除で舐めさせられようとも)、この状況に追い込まれれば、犯されて得られる性の快感は「一筋の神の救い」のようにも感じたでしょう。
犯されている間は、殺される心配がない安心感がありますし、例え首を絞められて殺されても、そうなれば、もうそれ以上は苦しまないで済みます。
そして、いつもより優しくしてもらえる上に、性の快感も頂けるわけですから、それに縋りつきたいが為に屈服し、性交奴隷になりきっていたことは容易に推測されます。
ヘルバルト社の工作員が竹生島に潜入していなければ、麻紀子といえども、身も心も屈服し、人間としての自我が崩壊し、文字通り、性交器具になり切るにのはそれほど時間はかからなかったでしょう
⑭
「どうだ、泣いてみろ」
倉田の動きが早くなっていた。
「あッ!いい、いい、いいのー」
狂瀾が訪れていた。麻紀子は早口に快感を訴えた、泣くような声になっていた。訴えつづけた。
(下巻 第十章 多国籍企業 1項より)
名器に絞られ、いよいよ倉田の射精が近づいてきました。
倉田は麻紀子に逝くよう、命じます。
倉田の目的が、(6)(7)であることも麻紀子は理解していました。
麻紀子が倉田の性に奉仕する場に、わざわざ真庭を引き出して、その様子を見学させたからです。
奴隷女である麻紀子は、神である倉田の命令には絶対服従です。
麻紀子は命令通りに昇りつめます。
「泣いてみろ」と命じられ、泣きながら、おのれの状況を口走ります。
昇りつめている最中ですから、「あッ」と発するところ、無理にことばを発しているため、「早口」で「泣くような声」になっているのです。
麻紀子はそれでも倉田の命令を忠実に実行しようとします。
「訴えつづけた。」という描写がそれです。
倉田の奴隷女である麻紀子は、逝きつづけている最中でも、命令通りに、おのれの状態を報告しなくてはなりませんでした。
絶頂という究極の精神状態でも、倉田の命令を遂行しようとする麻紀子。
心の底から屈服し、奴隷になりきった麻紀子の様子は、サディストである倉田には、心を絞るような情景だったでしょう。
「訴えつづけた。」の場面で麻紀子がどんな台詞を口にしたのか、判断が分かれるところですが、個人的には「いく」と何度も口走ったのではないかと考えています。
それは、このときの倉田の目的が、真庭の目の前で妻である麻紀子を征服することだったからです。
それが目的(6)になります。
⑮
倉田の放出したものが、小さな部屋を埋めた。
倉田は余韻を愉しむように尻を抱えていた。
(下巻 第十章 多国籍企業 1項より)
倉田は重いうめきを放ち、麻紀子の中に射精しました。
それは、麻紀子が何度も昇りつめたことを確認してからでした。
描写は省かれていますが、⑯の1行目と2行目の間では、「麻紀子は、高くかかげた尻を倉田に抱えられたまま、凌辱が終わったあともしばらくは、泣きうめきながらはげしく呼吸しつづけていた」でしょう。
あるいは、倉田の射精を膣と子宮に受けた瞬間にも、再度、昇りつめたかもしれません。
一瞬で麻紀子の膣を「埋める」ほどの勢いですから、はげしく膣の奥と子宮に当たっていたのは間違いないからです。
倉田だけでなく、麻紀子も膣を痙攣させながら、「余韻」に浸っていたのです。
さてここで少し、このときの麻紀子について掘り下げてみましょう。
麻紀子は凌辱が終わったあとは尻を倉田に抱えられたまま、身動き一つしていません。
これは二つの状況が考えられるでしょう。
一つは、倉田に逝かされつづけた麻紀子が、最後には意識を失っていたというケースです。
その場合は、2行目とその次の行間には、「さっきまでの喧噪が嘘のように、部屋は静寂に包まれていた。麻紀子は倉田に尻を高く抱えられたまま、両腕と上体を床にぐったり這わせていた。いまだ深く結合したままだ。身動きひとつしない。なかば失神状態だった。」という文章が想像されるでしょう。
もう一つは、「麻紀子がセックスの余韻をむさぼっていた。」というケースです。
この場合ですが、絶望のどん底にありながらも、いまのこの瞬間だけは、麻紀子は至福感に包まれていたでしょう。
厳冬のさなか、下着を身につけることすら許されない奴隷の麻紀子にとって、主人が与えてくれるセックスの快感は、死の恐怖や絶望をほんの一瞬でも忘れられる「麻薬」であり、奴隷が得られる唯一の悦楽だからです。
あるいはほんのわずかでもこの「幸せなひととき」を長引かせる為、、男根を抜かれまいと、射精が終わって男根が萎みはじめても、その男根を膣で絞っていたかも知れません。
倉田にとっては、夫である真庭の目の前で、妻の麻紀子に「中出し」することに、意味がありました。
それが目的(7)です。
「棒を持てば数人の男はあっという間に叩き伏せる力のある麻紀子が、裸にされ、縛られて、思うさまに男たちの慰みものになっているのだ。」
この描写の通り、倉田は麻紀子を性の奴隷として飼い、好きなときに引き出しては犯し、逝かせ、膣に射精しています。
「おまえの妻は、いまはわたしの性交奴隷だ」「男根に仕えさせることも、逝かすことも思うがままだ」「毎日、こうして逝かせてやってる」「麻紀子も犯されて、こうして喜んでいる」と、夫に見せつけることが、このときの倉田恵治の目的でした。
それが目的(8)になります。
名器であるが故に、簡単には逝かないはずの麻紀子を自在に逝かせ、屈服させ、その上、その膣にたっぷりと精液を放出しました。
「余韻」とは、滲み拡がる射精感だったでしょうし、全身の倦怠感だったでしょう。
またあるいは、麻紀子の膣の痙攣を味わう快感だったでしょうし、屈服させた麻紀子の膣に射精した「征服感」でもあったでしょう。
夫である真庭は、無力感に苛まれながら、その一連の有様を見守るしかありませんでした。
この射精した瞬間に、倉田は真庭・麻紀子夫婦を完全に支配し、目的(8)を達成したわけです。
寿行作品でもこれほど直接的で、卑猥な想像力をかき立てる表現は他にはみあたらない貴重な「中出し」シーンです。
他には、同「峠」下巻後半の、野萩広子が組織に拉致され、岩田に犯されたシーンの描写が思い当たる程度です。
⑯岩田が、突き破るように動いている。その動きが、やがて、熄んだ。
射精していた。
生暖かいものが体の芯を埋めている。
(下巻 第十七章 宣戦布告 2項より)
それだけに、先生はこの場面に強烈なインパクトを残したかったのです。
「小さな部屋」が膣か、子宮かは判断が分かれるところですが、倉田の年齢は初老であり、若者よりは精液の量が少ないでしょうから、「埋められる」ほどの量は「膣」ということになるでしょう。
いずれにせよ、夫からすれば、覚悟はしていたものの、決してみたくない瞬間だったでしょう。
倉田に犯され、性の喜びに悶える麻紀子の姿もみたくはなかったでしょう。
麻紀子もそれは承知していたはずです。
しかし、できなかったのです。
真庭の前で「うれし泣きすること」、「中出しされること」はご主人さまの「意思」でした。
真庭は倉田の腕を銃で撃ち抜いています。
恨み骨髄に徹していたのです。
夫である真庭の前で、その妻に男根を舐めさせ、尻の穴を舐めさせ、後背位で犯し、悶えさせ逝かせる。
仕上げにたっぷり「中出し」し、妻を征服することで、その恨みをはらしたのです。
真庭も麻紀子ほどの女が倉田に犯され、うれし泣きすることまでは想像していなかったでしょう。
まさかと、衝撃だったはずです。
8つの目的を果たした倉田でしたが、まだまだそれでは満足できなかったようです。
このあと、真庭夫婦にさらなる凌辱を加えていきます。
⑰
倉田は余韻を愉しむように尻を抱えていた。
やがて、抜いた。
「舐めて、きれいにしろ」
倉田は、それを、真庭の顔につきつけた。
(下巻 第十章 多国籍企業 1項より)
⑱いまだに、真庭には嘔吐感がある。思いだすたびに、内臓がむかついた。口に、倉田恵治の男根の感触がある。喉の奥まで差し込まれて、汚物を舐めとらされた上に、小便を飲まされた。
さらに、逢魔麻紀子の性器に溜まった倉田の精液まで、舐めとらされた。
それを思うと、舌を咬み切って死にたい気がする。倉田は、麻紀子を犯すときはかならず同じことをさせるといった。あれはまちがいない。残虐趣味の倉田には、それが愉しいのだ。
奴隷にした男女の精神を破壊することが、この孤島に追いつめられた倉田の唯一の慰め、そして、栄養になっている。
(下巻 第十章 多国籍企業 1項より)
それがこの二つの描写です。
まず倉田は、たったいままで麻紀子の膣に入れていた精液まみれの男根を真庭に舐めて掃除させようとします。
そして、それが終わり次第、麻紀子の性器の掃除を命ずるのです。
麻紀子は処刑場からそのまま倉田の部屋に連行されています。
真水が不足していますから、奴隷女に過ぎない麻紀子にはシャワーを使わせてはくれません。
処刑場で失禁した麻紀子は、おそらく汚れた下半身そのままで、倉田に凌辱されたことでしょう。
倉田は自身の精液や麻紀子の愛液だけでなく、性器や太股に飛び散った麻紀子の小便すら真庭に舐めさせたのです。
残虐趣味の倉田が、真庭に屈辱を与える為にとった「逢魔麻紀子の性器に溜まった倉田の精液まで、舐めとらされた。」方法とはいったい何でしょうか。
ひとつは、「半失神状態の麻紀子を床にあお向けにさせ、股間を拡げさせ舐めさせる」方法。
もうひとつは、「麻紀子を床に四つん這いに這わせ、麻紀子自らの指で性器を左右に拡げさせ、それで肛門から膣までを舐めさせた」やり方の、ふた通りが考えられます。
そして、二番目の方法であれば、真庭夫婦に「同時に」、「より」深い屈辱を与えることが可能です。
それは今度は「洗っていない妻の肛門」を夫である真庭に舐めさせることが出来るからです。
そしてこれ以降、真庭夫婦への暴虐の嵐が延々と続くことになります。
少々話はそれますが、倉田に凌辱されているとき、「麻紀子は素裸だった」との記述がありますが、本当に「一糸も身にまとわない」素裸だったのでしょうか。
素裸で十字架に磔にされ、そのあとすぐに倉田の寝室に連れ込まれたわけですから、当然と言えば当然なのですが、竹生島に移送される際、倉田は麻紀子にこう宣告されています。
「君には足枷をつける。歩けるほどの長さにはしておいてあげよう。」
(上巻 第八章 虜囚 4項より)
この足枷は「鉄輪に鎖のついた足枷」で、その形状はノベルズ版のイラストで明らかにされています。
人力では千切れない強度の鎖が、両足にはめられた鉄輪に取り付けられています。
鎖が鉄輪から外れるタイプか、それとも鉄輪が開いて足から外れるタイプなのかは、イラストや記述からは判断できません。
坂本とのセックスのときに記述がありますが、正常位のときは足枷の片方を外すしかなく、後背位を好む主人たちですから、麻紀子に仕えさせるときはこのまま外さず、していたと思われます。
ただしこのときは、麻紀子が足枷をかけられていた記述はどこにもなく、状況の推移からもそれはまず無いと言えるでしょう。
そして、もう一つ。
下着について考えてみましょう。
ノベルズ版の表紙イラストでは、麻紀子が素裸の上に「黒いガーターベルト」、「黒いストッキング」、「黒いハイヒール」を身につけ、床に跪き、男の股間にしがみつき男根を愛撫している(おそらく口腔性交)様子が描かれています。
このイラストはどこか特定の場面を描いたものなのかは定かではなく、凌辱される麻紀子の象徴的なイラストだと思われます。
ただし、この倉田に凌辱される場面にふさわしいモノと、個人的には考えています。
そう考える根拠として、「若さを示す背筋の凹みが、尻の豊かさが」読者の「目の前にある」からです。
しかしながら、足枷、そして妖艶な黒の下着のいずれも、麻紀子が身につけていた記述はありませんので、このときの麻紀子は「一糸まとわぬ素裸」だったのはまちがいでしょう。
「残虐趣味の」倉田が相手と考えると、妖艶な下着、ヒールと足枷を付けた麻紀子の姿を想像するも興味深いかも知れません。
最後に、作中にはいっさいの記述がないのですが、仮説として、倉田のさらなるもう一つの目的を挙げてみたいと思います。
倉田は麻紀子をさんざんに逝かせたあと、たっぷりと射精しました。
体位は後背位。
麻紀子は尻を抱えられ、逝ったあと、上半身はぐったり床にうつ伏せているでしょうから、男根は膣の奥まで入っていたでしょう。
逝ったあとで深くに射精すれば、「より子宮に近い」場所で射精されたわけですから、場合によっては(作者の気分次第で)麻紀子はこのとき妊娠することになっていたかも知れません。
倉田の目的は、真庭夫婦の精神を破壊することでした。
麻紀子が殺したいほど憎んでいる敵の男の胤を孕んだら、夫婦の精神的打撃は計り知れないことでしょう。
医者もいない孤島ですから、孕んだら産むしかないわけです。
敵の首魁の胤を孕み、その子を産む。
「悪霊の棲む日々」で似たような状況が描写されていましたが、敵役にとってはこれこそ究極の復讐方法といえるかもしれません。
イラストは、東スポ版「峠に棲む鬼」第105、122、123、124(番外編)、125回。及び徳間ノベルズ版「峠に棲む鬼」上巻表紙、P201 第八章 虜囚に掲載された「関東製薬の組織に拉致された逢魔麻紀子が、倉田に凌辱された」場面を描いたものになります。
竹生島の麻紀子の状況を描いたモノで、安岡旦先生、辰巳四郎先生、山野辺進先生の傑作です。






(1)竹生島での磔刑を免れた麻紀子が、真庭の前で倉田に奉仕させられ、犯される場面
(2)西独に拉致された麻紀子が、ヨーゼフ・クラインに初めて犯される場面
2カ所でしょう。
記述そのものが短いため、読まれる方によってもさまざまな解釈がされていると思います。
そこで今回は(1)について、このブログなりの大胆な解釈(個人的見解)を述べさせて頂きたいと思います。
<独自の解釈なので、不要な方は以下を「ご覧にならない」ことを強くお奨め致します>
(1)のあらましです。
「峠に棲む鬼」東スポ版のサブタイトルで、「無残!倉田の男根をむりやり口に含まされる麻紀子」の場面です。
竹生島に拉致監禁された逢魔麻紀子は、性交奴隷として、倉田をはじめとするご主人さまの性に奉仕する日々を送っていました。
ある日、奴隷の男に体を与えたことをとがめられ、その男とともに磔刑を宣告されます。
寒風吹きすさぶ戸外に立てられた十字架に、素裸で磔にされ、竹槍で処刑される麻紀子。
しかし、それは島に潜伏した真庭正之をとらえるための演出でした。
やがて真庭はとらえられ、麻紀子とともに倉田の部屋に連行されます。
場面はそこからのスタートです。
①
逢魔麻紀子は、倉田恵治の寝室にいた。
傍に、真庭正之が、手錠を柱につながれてうずくまっている。
麻紀子は素裸だった。暖房がきいているから、寒くはなかった。
(下巻 第十章 多国籍企業 1項より)
拘束した真庭の前で、倉田は素裸の麻紀子に性の奉仕を命じます。
戸外での磔刑からいまに至るまで、かなりの長時間、麻紀子は全裸でいることを強いられています。
寒風吹きすさぶ中、持ち物はすべて取り上げられ、衣服のみならず下着一つ与えられない、肉体だけの悲惨な状況でした。
しかもその肉体も、そして精神すらいまや主人たちの持ち物です。
権利や人権などとは全く無縁の、まさに奴隷以外のなにものでもない存在でした。
一見して奴隷とわかる男と並べられ、二人共が素裸で磔られている情景は、麻紀子がこの男と関係を持ち、主人たちの逆鱗に触れて処刑されかかっている状況以外の何ものでもありませんでした。
他の奴隷たちに対する見せしめの公開処刑だったのです。
それもただ殺されるのではなく、素裸で磔にされ竹やりで刺し殺される憐憫のかけらすらない残酷な仕打ちでした。
美貌や美しい肉体のみならず、麻紀子のその命ですら、主人たちにとっては慰み程度の価値しかないのでした。
麻紀子が日常から全裸同然で飼われていること。
男たちの気が向けばいつでもどこでも性の奉仕をさせられている現実。
作者の言葉を借りれば「つねに、四つん這いにさせられて、きれいな尻を、犯される。」のがいまの麻紀子でした。
十字架に素裸で磔られた麻紀子をみて、真庭は麻紀子の置かれている状況を痛切に実感したでしょう。
そして、実際にはこれはこれから始まるショーの端緒に過ぎず、いまからが倉田が待ちに待ち望んだ復讐劇の始まりでした。
倉田は真庭に麻紀子を横取りされたばかりか、拳銃で腕を撃ち抜かれて、恨み骨髄に徹っしていました。
麻紀子を性交奴隷とし、連日連夜、SMごっこや強姦ごっこなど、やりたい放題に犯すことで、恨みの一部は晴れたかもしれません。
真庭の妻である麻紀子を、自分だけの、性交専用の奴隷女にしたからです。
しかし、粘着な倉田の復讐心はその程度では晴らされるモノではありませんでした。
夫である真庭の目の前で、妻の麻紀子を犯す。
しかも、ただ犯すのではなく、
(1)麻紀子のような、棒を持たせれば無敵の女ですら、性交奴隷として飼える、倉田の強大な力を真庭に思い知らせる
(2)真庭の妻である麻紀子が、従順な奴隷女になりきっている姿をみせつける
(3)奴隷女として、妻が毎日、どんな扱いを受け、どんな奉仕をさせられているかをみせつける
(4)奴隷女として飼われた麻紀子が、調教を受け、妻だった頃と比べ、テクニックを含め、どれだけ変わったかをみせつける
(5)奴隷女である麻紀子が、ご主人さまの男根の責めでどんなふうに喜び、悶えるのか、そのさまをみせつける
(6)妻の麻紀子が、他人の男根で征服される(いかされる)様をみせつける
(7)夫の目の前で、たっぷり逝かせた麻紀子の膣に射精する(中出しする)
(8)妻の麻紀子が「倉田の男根の責めに完全に屈服した」様子を夫である真庭にみせつけ、真庭の精神を破壊する
おおよそ、この8つの段階を経て、倉田に刃向かった愚かさを真庭に思い知らせるべく、倉田の凌辱はスタートしました。
倉田はまずはじめに、麻紀子に口腔性交を命じます。
あるいはその前に、麻紀子を目の前に立たせ、前と後ろを向かせてじっくり裸身を眺めておのれを昂ぶらせてから、口腔性交を命じたかも知れません。
「峠に棲む鬼」上巻でも、組織員にそう命じられ、裸身を男にみせる麻紀子が描かれています。
拘束された夫の真庭が、麻紀子のことを目の前でみつめています。
真庭の目の前で口腔性交をさせることには、二つの意味が込められていました。
一つは、麻紀子がもはや真庭の妻ではなく、倉田の奴隷女に過ぎないことを、夫の真庭に見せつけること。
もう一つは、夫の前で奉仕を強いることで、麻紀子自身に、もはや自分は倉田の奴隷女に過ぎないのだと、すべてを諦めさせることでした。
これは、目的(2)を、より具体化したものです。
倉田の男根は待ちきれぬ思いからの興奮で、麻紀子にズボンとパンツを脱がせたときから、既に半勃起以上の状態だったでしょう。
(おそらく)倉田は「定石通り」、初めは麻紀子を目の前で土下座させました。
奴隷ですから、ご主人さまに素裸で土下座し、犯していただく御礼を言上するのが当然です。
麻紀子は「奴隷めを犯していただき、ありがとうございます」か、「奴隷めに、男根さまをお与えいただき、ありがとうございます」のいずれかの意味の御礼を述べたでしょう。
それは、後述で「麻紀子が心の底から倉田の奴隷になる決心をした」ことが述べられており、とくにこのときは処刑されかけた直後のことでもあり、その思いは非常に強かったにちがいありません。
倉田はその麻紀子のことばを聞き、地にひれ伏し自分に向かって深々と頭を下げている姿を見て、征服欲を存分に満足させた上で、儀式を始めるのです。
まず、自身の男根を手で擦るよう麻紀子に命じ、充分に堪能した段階で口に含むよう命じます。
男根を擦っているときは、男根を見つめながら愛撫していた麻紀子も、男根を口に含むときは弱々しく目を閉じたでしょう。
残虐趣味の倉田は、命令通りに麻紀子が自分の男根を口に含む様子と、真庭の顔が次第に苦悩にゆがんでいく様子をみて、ぞくぞくするような満足感を感じたでしょう。
このときの、倉田の心境に一番近いと思われる描写が他の西村作品に描かれています。
②「やれよ」
立ったままで小黒は命じた、
珠樹は州政府庁舎から小黒が特別に引き抜いた秘書で人妻であった。三十三歳になる。
珠樹はしばらくは小黒をみつめていたが、やがて、うなずいて跪いた。ズボンを下げて男根を手にした。ゆっくり、擦りはじめた。
小黒は珠樹が口腔性交に移るのをみていた。
端正な白い貌が黒々とした男根を呑み込んでいる。
女はだれでも口腔性交する。しかし、端正な容貌の女はそこに至ってみないとそんな屈辱的なことはしないように思える。ズボンも脱がずに立ったままでその前に珠樹を跪かせる。そこから珠樹が口腔性交に移るまでの行程に小黒は優越感を感じる。珠樹は単調な夫を捨てて州権力の中枢に突き進む小黒の女になる。その思いが珠樹をして小黒の男根に跪かしている。
連邦警察秘密捜査官の尼子左菊を拐取したとの連絡が入った。
左菊なる秘密捜査官を犯す愉悦が小黒にある。
-女も権力もいまにすべて自分のものになる。
(頽れた神々 上巻 第四章 脳と毒 4項より。途中略)
おそらく、倉田はこの小黒と同じ心境だったでしょう。
しかし、これは倉田の復讐劇における序の口に過ぎませんでした。
「夫」の目の前で、他人の男根を口に含んで愛撫するということは、その段階では既に、「妻」は夫にみられながら犯される覚悟を決めたことになります。
そして、それからしばらく、倉田は麻紀子に口腔性交をつづけさせたのです。
③
倉田恵治がベッドに腰をかけていた。麻紀子は倉田の股間に入って、倉田の男根を口に含んでいた。
さっきから、そうやって愛撫をさせられていた。
真庭は、放心したようにその情景をみていた。麻紀子は背を向けている。若さを示す背筋の凹みが、尻の豊かさが、目の前にある。
麻紀子は従順に倉田に仕えていた。倉田が尻を向けると、ためらわず、そこを舐めた。
無残な情景であった。
(下巻 第十章 多国籍企業 1項より)
の場面です。
男根を舐めさせている間も、倉田は真庭と麻紀子の表情を観察したでしょう。
そして倉田の目論見通り、麻紀子がもはや倉田の奴隷女に過ぎないことを、真庭は思い知らされました。
妻の麻紀子が、殺したいほど憎んでいるはずの倉田の股間に自ら跪き、男根を口に含み、愛撫をはじめたからです。
打ちひしがれた真庭の表情をみて、倉田はさらなる満足感に浸ったはずです。
④裸になった倉田が、立っていた。
脂肪太りで、太鼓腹だった。目の前にある白髪混じりの陰毛が薄い。男根は垂れていた。
(下巻 第十章 多国籍企業 5項より)
勃起していないときは垂れるほどですから、倉田の男根は大きいのでしょう。
それを口に含まされて、麻紀子は「口が裂けそうだった。」でしょう。
大きい男根を口に含めば、ほおがすぼまり、鼻の下が伸び、鼻の穴が拡がります。
残虐趣味の倉田のことですから、大きな男根をわざと喉につかえさせ、麻紀子に苦しげな表情を浮かべさせていたかもしれません。
その「口腔性交」専用の、麻紀子の貌は、恋人か夫以外の他人が決してみるはずがないモノです。
倉田は無造作にそれを真庭に見せつけました。
倉田は、男根を含む麻紀子の貌を真庭に見せつけ、麻紀子が日常置かれている立場を、真庭の脳裡に刻み込ませていったのです。
このときの真庭の脳裡には、これから目の前で繰り広げられる出来事、この白くて美しい麻紀子の裸身が倉田に無残にも開かされ、凌辱される場面が何度も繰り返されていたでしょう。
さてつぎは、麻紀子の状況を分析してみましょう。
倉田の部屋に連れ込まれるつい先ほどまでは、麻紀子は死刑直前の処刑囚でした。
いまでも、わずかでもご主人さまの機嫌を損なえば、いつ処刑されるかわからない状況です。
自分の磔刑は真庭をとらえるための演出であること、自分の体はまだまだ必要とされていることなどは、麻紀子には知るよしもありません。
素裸で磔にされ、竹槍の恐怖で失禁させられた麻紀子です。
十字架から降ろされた直後は腰が抜けて、自分ではその場に立っていられないほどでした。
それゆえ、倉田恵治への性の奉仕は、麻紀子にとっては全身全霊を込めた愛撫となりました。
当然のことながら、麻紀子は口腔性交に知りうる限りのテクニックを駆使し、倉田に奉仕したでしょう。
亀頭舐め、尿道口舐め、竿舐め、睾丸舐め、口に含んでの亀頭吸い、舌での愛撫、喉まで呑んでの吸引、乳房で包んでの愛撫など、描写こそありませんが、麻紀子の奉仕は徹底したはずです。
それは、「心底から男に奉仕することだけを考える奴隷女になった」さまを、倉田に認めてもらう必要があったからです。
そして、その上での肛門舐め。
文章では明確に「肛門を舐めた」とは記述されていませんが、麻紀子は自分に尻を向けられたとき、どこを舐めたら倉田は喜ぶのか、あるいは、どこを舐めさせたいのかを考えたはずです。
人体でもっとも汚れている箇所であり、女にそこを舐めさせれば征服欲を満足させる箇所。
すんなりそこを舐めるかどうかが踏み絵なのは、麻紀子も承知していたでしょうから、ためらうことなく、舌を差し込んだり、舐め回したりしたにちがいありません。
男の尻の穴を舐めるなど、史上最高の「美女」である麻紀子には、こうして拉致監禁されなければ、考えたことすらない行為です。
おそらく麻紀子は、夫の真庭にもしたことがないでしょう。
倉田の目的は麻紀子たちの精神を破壊することにあったわけですから、「より深い屈辱」を与えるため、おそらく男根も肛門も洗っていませんでした。
⑤倉田は下腹部を押しつけてきた。
真庭は口を開けた。倉田の萎えたものを、口で愛撫した。悪臭がただよっている。その悪臭は脳髄に滲み込んだ。
(下巻 第十章 多国籍企業 5項より)
島に真水が不足しているため、長時間、倉田は男根を洗っていなかった可能性が高いです。
その上で、麻紀子の膣に溜まった「倉田の精液」と「麻紀子の愛液」の海を男根でかき混ぜ、それを真庭に舐めさせた。
倉田の汗や垢、精液、麻紀子の愛液、麻紀子や真庭の唾液が混じり合った悪臭は想像するのもおそろしいモノがあり、それがこの描写ではないでしょうか。
いずれにせよ、倉田はそれを麻紀子に与え、麻紀子もためらわずそれを口にしました。
この口腔性交につづく「肛門舐め」は、麻紀子の「究極の愛(ご奉仕)」でした。
あとにもさきにも、これを超える麻紀子の愛の行為(ご奉仕)は存在しません。
極寒の、死の世界から麻紀子は倉田の命令で暖かな部屋へと移されました。
もう少し遅ければ、凍死していたかも知れない精神的にもギリギリまで追い詰められた極限の状況でした。
麻紀子からみれば、いのちを助けて頂いたご主人さまは神にも匹敵する存在です。
その神に寛大なるお許しを頂き、死の直前から救出して頂いた訳です。
例えそれが自分を死の磔刑に命じた相手であっても、人間の精神とは奇妙なもので、死の恐怖や苦痛から解放してもらったこの場合、心の底からの感謝や愛情を感じるのです。
そして、こうした状況に追い込まれて、麻紀子にできることと言えば、いのちを助けて頂いた感謝の印として、自らの体を駆使した性の奉仕しかなかったのです。
倉田の男根や肛門を舐めることで、麻紀子は「ご主人さまの性に尽くす」喜びに心をふるわせ、思わず濡れてしまったといえるでしょう。
余談ですが、物語の最後には倉田は処刑されます。
しかし、麻紀子に肛門を舐めさせたのも倉田ただ一人でした。
このことから「麻紀子の肛門舐め」が「倉田ひとりの命」に匹敵する価値のあるものだったのは間違いないようです。
あの「逢魔麻紀子」に「洗ってもいない」肛門を舐めさせたのです。
倉田もおそらくは殺されても本望だったでしょう。
さて、以上のことから導き出される、このときの「ご奉仕の際の、麻紀子の表情」は
(1)表情がない。情感が死滅してしまったように、貌だけが白い
→希望のすべをすべて奪われ、絶望しかない心の表れ
(2)官能を浮かべた瞳
→ご主人さまの意図を理解すべく、常に倉田ををみている。男の性に仕える被虐感に、体を反応させている
と推測され、いつ倉田に、どんな命令を受けても即座に実行できるよう、常に倉田の様子を伺っていたと思われます。
まとめます。
倉田は麻紀子を全裸で床に跪かせ、その格好で自身の男根を含ませ、愛撫を強いました。
尻の穴を舐めるなど、真庭にすらしない行為を、倉田の命令で麻紀子はためらわず実行しました。
それはまさに奴隷女そのものでした。
倉田は、このような奉仕が「真庭の妻」麻紀子の「日課」であることを、「夫」真庭にみせつけたわけです。
目の前で、麻紀子が他人に犯される場面を、いままでにも真庭は二度みています。
一度目は組織の男、二度目は中垣です。
しかし、そのいずれのときも、真庭は麻紀子とはまだ他人同士で、その上、麻紀子はただ犯されるだけでした。
奉仕させられる場面は、みていないのです。
覚悟こそしていたでしょうが、実際に妻が他人の男根をしゃぶったり、尻の穴を舐める姿を見せつけられて、その衝撃は想像を絶するモノがあったでしょう。
とはいえ、それも倉田の目的の一つであったことは、想像に難くありません。
この段階までに、倉田は(1)~(4)の目的を達成したわけです。
⑥
麻紀子が、床に手足をついて、這った。
倉田が立って、麻紀子の尻を抱えた。
「ああ」
麻紀子が低い声を洩らした。
「どうかね、真庭君。妻が、こうして、犯されている風情は。みているがいい。いまに君の妻は、うれし泣きするよ」
倉田は挿入していた。白い尻を抱えて、ゆっくり、腰を使っていた。男根の出入りする白と黒のコントラストがみえる。自信があるのか、倉田は緩慢な責めをつづけた。
(下巻 第十章 多国籍企業 1項より)
いよいよ倉田の大きな男根が入ってきました。
真庭が見つめる中、麻紀子は喜びの声を洩らします。
同じ状況は上巻にも述べられています。
自分のマンションで思いにふけっている麻紀子の脳裡に浮かんだイメージ。
「思わず肉のよろこびに声を上げた」
がそれです。
このときは、思いも寄らない体の反応に麻紀子が戸惑いを感じている記述が散見されますが、調教され、骨の髄まで男の味を覚え込まされたいまとなっては、もはや日常の反応なのです。
喜びの声を放つほどです。
おそらくこのときの麻紀子は倉田の男根の威力に貌をのけぞらせ、足をすぼめて男根を締めつけたでしょう。
ただ、大きな声を放たぬよう、うめいたあと、歯を喰い縛ってそれ以上の声を押し殺した可能性はあり得ます。
それはその後しばらくの間、倉田の責めにもかかわらず、麻紀子のあえぎ声の記述がないからです。
「肉のよろこび」でゆがまされた麻紀子の美貌が歯を喰い縛る様が、また、恍惚を浮かべた頬を卑猥にゆがめた倉田の赤ら顔が、読者の脳裡にまざまざと浮かび上がる秀逸な情景描写です。
さて次に倉田の様子を観察してみましょう。
このときは既に、倉田は麻紀子と何度もセックスをしていました。
そのため、どこをどう責めれば麻紀子が喜ぶのか、倉田にはわかっていたのです。
⑦中垣は麻紀子をうつ伏せにした。裸になって、乗ってきた。
唇を噛んで、耐えた。麻紀子はおそれていた。快感が訪れないことを、祈った。いつ殺されるかわからないが、死ぬ日までこうして、男の好きにされる。屈辱に耐えながら、その屈辱から喜びを得る女の体が、あさましかった。
脳裡の暗い海に何かが訪れつつある気配を、麻紀子はみつめていた。
(上巻 第八章 虜囚 2項より)
⑧どちらにしろ、麻紀子には相手がどんな男であれ、その男の男根を拒む理由はなかった。汚辱に満ちた体となりはてていた。
麻紀子は坂本の責めに染まりはじめる自身を知った。
「ああッ」
それほどたってはいなかった。ふいに麻紀子は絞るような快感に襲われた。
(上巻 第九章 孤島 2項より 途中略)
夫の真庭は知るよしもありませんでしたが、⑦⑧で明らかなように、この時点で麻紀子はどんな相手とのセックスでも、性の喜びを感じる体になっていました。
数多くの男根の責めに、徐々に体が馴らされてしまったのです。
別の言い方をすれば、性感が開発され、男根好き、セックス好きの女になっていました。
一月六日に麻紀子をとらえ、十五日に真庭が竹生島に侵入するまでの十日間、倉田は麻紀子を自分専用の性交奴隷として飼っていました。
上巻の描写でも、倉田に鞭打たれたのちに犯される麻紀子や、中垣に強姦される麻紀子などが描かれています。
そしてその間、少なくても十回は、麻紀子相手のセックスを倉田はしている可能性があるわけです。
十回が多いか、少ないかは、議論の余地はありますが、その間、倉田には麻紀子の感じるポイントをじっくり調べ上げるだけの時間的余裕があったのです。
巨根のクラインとのセックス描写でも明らかなように、麻紀子は大きいサイズがお好みのようです。
「臓腑にあたりそうなところまで、それが届く」のが好き、つまりは奥まで突かれることが好きと言うことです。
倉田もそれは充分わかっていたでしょうから、抜群の名器相手のセックスでも、余裕すらありました。
(1)「いまに、君の妻は、うれし泣きするよ」
(2)自信があるのか、倉田は緩慢な責めをつづけた。
この二つの記述は、真庭の妻である麻紀子と何度もセックスを重ね、
(3)おまえの妻はどこをどうされれば感じるのか、すべてわたしにはわかっている
(4)おまえの妻がいくこと(結末)はすでに決まっている
という二つの宣告を真庭におこない、その有様を見せつけている、まさにその記述なわけです。
⑨「後ろ手に縛って、犯してもいいわ」
細い声だった。
真庭は起きて手錠を持ち出した。麻紀子を転がして後ろ手に手錠をはめた。そうやっておいて、麻紀子の尻をかかげさせた。麻紀子は逆らわなかった。真庭は豊かな尻の割れ目に唇をつけた。しばらく舌で弄んだあとで、掌を入れた。麻紀子のはひどく濡れていた。かすかなうめき声がきこえた。
(上巻 第五章 白髪の老人 3項より)
麻紀子は倉田に奉仕させられている間に、既に濡れていました。
濡れやすい体質なのは、上の描写で明らかにされています。
それだけでなく、奴隷である麻紀子は、倉田への奉仕で体ができあがっていました。
つまり、麻紀子は倉田に入れてほしかったのです。
麻紀子は口の中で倉田の男根が完全に勃起したことを確認しました。
すべての準備が整ったことがわかり、それで、麻紀子は倉田の命令ではなく、自分の意志で愛撫を止め、「おねだり」で床に這ったのです。
奴隷の存在意義は、ご主人さまへの性の奉仕です。
奴隷は、ご主人さまに喜んで頂いて当然、見返り(愛撫)は求めてはいけません。
愛撫がなくても、奉仕しながら、自然と濡れなくてはいけません。
このときの麻紀子がまさにこれでした。
倉田の男根を口に含み、尻の穴を舐めさせられて、麻紀子は濡れていました。
おそらくこれから、真庭の前で倉田に犯される場面を想像し、マゾの炎を暗い脳裡に燃え上がらせていたのでしょう。
麻紀子も倉田に逝かされることはわかっていたはずです。
愛撫も無しに濡れてしまうということは、この時点で既に「麻紀子は奴隷女になりきっていた」証明でもあるのです。
ここでひとつだけ、麻紀子はいっけん、不可思議な行動を取っています。
倉田への奉仕を終えた麻紀子は、尻を倉田に向けて這うのではなく、反対側、つまりはその場に這っています。
これは真庭からすると、「尻を自分に向けて高く掲げた(差し出した)」状態にみえます。
奴隷であれば、犯して頂く為に、ご主人さまに尻を向けて差し出すのが当然でしょう。
ところが麻紀子は、倉田に対して土下座をするようにその場で這っています。
なぜなのでしょう。
ひとつ考えられることは、「男根の挿入」や「出入り」、「中出し」の様子を見せつける為に、倉田に命令され真庭に尻を向けて這ったということです。
もうひとつは、ここまで堕ちた麻紀子であっても夫である真庭には感じている貌を見られたくなかった、という二つの理由です。
麻紀子自身も倉田に奉仕している時点で、逝かされることはわかっていたはずです。
当然、その課程を真庭はみるわけです。
鬼無村村民を虐殺した憎むべき敵である倉田恵治に犯される。そして、夫の真庭にその様子をみられながらも、湧き上がる快感を抑えることができない。
ほんのわずかでも麻紀子の心に「羞恥心」や「女としての矜恃」が残っていたとしたら、せめて感じている貌だけでもみられたくないと思っても、なんら無理はなかったでしょう。
⑩
いずれは殺されるのであろうが、それまでは尽くすしかなかった。
そう覚悟を決めると、倉田にどんなに弄ばれても、苦にはならなかった。
正常な反応が出るのだった。
(下巻 第十章 多国籍企業 1項より)
という麻紀子の心情が、明確に、奴隷女になりきったことを物語っています。
倉田は麻紀子に一方的に奉仕させ、やがて、麻紀子を尻から犯しはじめます。
挿入された瞬間、麻紀子は思わず喜びのうめきを洩らしています。
倉田には、麻紀子が感じて、濡れているのがわかっていました。
挿入の瞬間に声を洩らすほどですから、麻紀子に奉仕をさせながら、倉田にもそれとわかっていたはずです。
(1)白い肌を緋色に染めていた
(2)恍惚の表情を浮かべていた
(3)息づかいを荒くした
(4)愛撫しながら、声を洩らしていた
(5)乳首を勃起させた
(6)濡れた股間が目に入った(太股が濡れている等)
等の反応が想像できます。
倉田は麻紀子を後背位で犯しはじめました。
「男根の出入りする白と黒のコントラスト」ですが、「白」は倉田の男根、「黒」は麻紀子の性器を表しているものと思われます。
この場面では、倉田の大きな男根が妻の麻紀子の小さな膣にゆっくり出入りする様子を、真庭は目の前で見せつけられます。
麻紀子は名器と描写されています。
武術家である麻紀子の肉体は鍛えられ、それ故、膣の締まりもいいのでしょう。
名器であるが故に、男たちはこぞって麻紀子を奴隷にしたがります。
拘束され、床に這いつくばった真庭の目の前で、倉田の男根は麻紀子の名器に無造作に出入りしています。
妻の麻紀子の、真庭にとっては「世界でたった一つのダイヤのごとく尊い」膣が、倉田にとっては毎日の性処理に使う「単なる性交器具」にすぎない現実を、真庭は思い知らされるのです。
後背位ですから、倉田の大きな男根は麻紀子の子宮頸部にまで届いていました。
下巻後述の、新納の骨を叩くアンネの拷問がごとく、倉田が腰を使うたびに、その亀頭が子宮頸部に当たり、麻紀子に屈服を迫っていました。
別なことばでいえば、倉田はゆっくり責めながら、麻紀子の膣と子宮に奴隷の刻印を「刻み込ませて」いたのです。
はじめは手足をついた四つん這いの体位で犯されていた麻紀子でしたが、責めがつづくにつれて、尻が上がり、上体を床に倒れ込ませていきます。
⑪
しだいに麻紀子の反応が昂ぶっていた。尻が上がっている。それをかすかに左右に振っていた。
(下巻 第十章 多国籍企業 1項より)
倉田の責めに、麻紀子はしだいに我を忘れていきます。
ついさっきまで寒風吹きすさぶ屋外に長時間全裸で放置され、暖房がきいた部屋に連れ込まれたとはいえ、麻紀子の体は充分に温まっていません。
このときの麻紀子は「冷たくて、磁器に似た」肌だったでしょう。
しかし、その膣は熱く濡れていました。
実際、女性のあそこの中は本当に暖かい。
倉田は「冷たい尻」を両手で鷲掴みにし、「炎のように暖かい膣」を男根で堪能していたのです。
そしてこのとき、麻紀子は歯を喰い縛り、貌を快感にゆがませていたはずです。
「尻が上がっている」ということは、「もっといままで以上に責めてほしい」であるとか、あるいは「もっと奥まで責めてほしい」であるとかで、結合を深めたがっている(ご主人さまに性器を差し出す)格好だからです。
「尻を左右に振る」ということは、腰が勝手に動いてしまうほど、麻紀子が深く感じはじめている証拠でもあります。
男根を名器が絞っていたのは間違いないところです。
麻紀子がいま、どんな状況に追い込まれているか、麻紀子と重ねたセックスにより、倉田にはすべてわかっていました。
それゆえ、倉田は麻紀子がいまどんな気分でいるのか、どんな状態なのか、真庭にわかるよう、麻紀子自らに語らせることが重要でした。
⑫
「どうだ、麻紀子」
倉田が訊いた。
「はい。ああ、もうー」
何もかも、麻紀子は忘れていた。
(下巻 第十章 多国籍企業 1項より)
それがこの場面です。
「はい」は、奴隷女がご主人さまに答える、返事の仕方です。
麻紀子は以前、ご主人さまでもあった組織の男に「何かをいわれたら、ハイと答えるのだ」と命令され、奴隷の返事を習っており、奴隷女になり切っている「いまの麻紀子」は、即座に答えられるようになっています。
「もう」のつぎに来る言葉は、「だめ」と来るか、「いきそう」と来るか、いずれにせよ、屈服を表すことばでした。
このとき、麻紀子の脳裡にあるのは、「あなたさまに屈服いたします」という思いだけだったでしょう。
「何もかも、忘れていた」麻紀子にあるものは、かつて女王そのものだった頃には思いも寄らない「犯される喜び」「屈服させられる喜び」「征服される喜び」だったに違いありません。
倉田は麻紀子が感じている様子を真庭に見せつけようとします。
それが目的(5)です。
もはや倉田の奴隷でしかない麻紀子は、一番感じていることを悟られたくない夫に、おのが感じているさまを「ことば」で表現しなくてはならないのです。
夫にみられながら、快感を押し殺すことが出来ない。
倉田の緩慢な責めに我慢が出来なくなっています。
真庭の妻としては背徳の気分は相当なモノでしょうし、逆に、倉田の性交奴隷としては感じていることを隠してはいけない訳です。
麻紀子にこの台詞を吐かせたことで、倉田の目的(5)は達成されました。
そして、このあたりから、麻紀子の精神状態はグチャグチャになっていきます。
男としては完全に範疇外の倉田に、男根を舐めさせられ、尻の穴まで舐めさせられ、犯されて、逝かされる寸前に麻紀子は追い込まれています。
プライドの高い麻紀子にとっては、死にたいほどの屈辱だったはずです。
しかし、真庭が捕らえられたとあっては、麻紀子には絶望しかなく、倉田の凌辱を拒む手段はいっさいありません。
いまの麻紀子にとって、倉田恵治は「絶対君主」、「生殺与奪の権を握る神」そのものでした。
奴隷でしかない麻紀子にとっては、倉田の命令は「神の命令」そのものでした。
この「夫の前で犯され、逝かされる」行為は、麻紀子からいっさいの希望を奪い去るために倉田が用意した儀式そのものだったのです。
事実、麻紀子は
⑬
真庭のいう警官隊はこない。もう、こないのだと思った。倉田から逃れるすべは、皆無だった。 いずれは殺されるのであろうが、それまでは尽くすしかなかった。磔の恐怖には耐えられない。
そう覚悟を決めると、倉田にどんなに弄ばれても、苦にはならなかった。
正常な反応が出るのだった。
(下巻 第十章 多国籍企業 1項より)
と、死ぬまで倉田の性交奴隷となる覚悟を決めるのです。
そして、緩慢な倉田の男根の責めの前には、他の選択肢はいっさい無く、「ご命令通り」に「うれし泣き」へ突き進むしか、麻紀子には無かったのです。
竹槍で刺し殺される激痛と恐怖を考えれば、例え、死ぬまで男の性処理の道具として扱われようとも(毎日、倉田の尻の穴を掃除で舐めさせられようとも)、この状況に追い込まれれば、犯されて得られる性の快感は「一筋の神の救い」のようにも感じたでしょう。
犯されている間は、殺される心配がない安心感がありますし、例え首を絞められて殺されても、そうなれば、もうそれ以上は苦しまないで済みます。
そして、いつもより優しくしてもらえる上に、性の快感も頂けるわけですから、それに縋りつきたいが為に屈服し、性交奴隷になりきっていたことは容易に推測されます。
ヘルバルト社の工作員が竹生島に潜入していなければ、麻紀子といえども、身も心も屈服し、人間としての自我が崩壊し、文字通り、性交器具になり切るにのはそれほど時間はかからなかったでしょう
⑭
「どうだ、泣いてみろ」
倉田の動きが早くなっていた。
「あッ!いい、いい、いいのー」
狂瀾が訪れていた。麻紀子は早口に快感を訴えた、泣くような声になっていた。訴えつづけた。
(下巻 第十章 多国籍企業 1項より)
名器に絞られ、いよいよ倉田の射精が近づいてきました。
倉田は麻紀子に逝くよう、命じます。
倉田の目的が、(6)(7)であることも麻紀子は理解していました。
麻紀子が倉田の性に奉仕する場に、わざわざ真庭を引き出して、その様子を見学させたからです。
奴隷女である麻紀子は、神である倉田の命令には絶対服従です。
麻紀子は命令通りに昇りつめます。
「泣いてみろ」と命じられ、泣きながら、おのれの状況を口走ります。
昇りつめている最中ですから、「あッ」と発するところ、無理にことばを発しているため、「早口」で「泣くような声」になっているのです。
麻紀子はそれでも倉田の命令を忠実に実行しようとします。
「訴えつづけた。」という描写がそれです。
倉田の奴隷女である麻紀子は、逝きつづけている最中でも、命令通りに、おのれの状態を報告しなくてはなりませんでした。
絶頂という究極の精神状態でも、倉田の命令を遂行しようとする麻紀子。
心の底から屈服し、奴隷になりきった麻紀子の様子は、サディストである倉田には、心を絞るような情景だったでしょう。
「訴えつづけた。」の場面で麻紀子がどんな台詞を口にしたのか、判断が分かれるところですが、個人的には「いく」と何度も口走ったのではないかと考えています。
それは、このときの倉田の目的が、真庭の目の前で妻である麻紀子を征服することだったからです。
それが目的(6)になります。
⑮
倉田の放出したものが、小さな部屋を埋めた。
倉田は余韻を愉しむように尻を抱えていた。
(下巻 第十章 多国籍企業 1項より)
倉田は重いうめきを放ち、麻紀子の中に射精しました。
それは、麻紀子が何度も昇りつめたことを確認してからでした。
描写は省かれていますが、⑯の1行目と2行目の間では、「麻紀子は、高くかかげた尻を倉田に抱えられたまま、凌辱が終わったあともしばらくは、泣きうめきながらはげしく呼吸しつづけていた」でしょう。
あるいは、倉田の射精を膣と子宮に受けた瞬間にも、再度、昇りつめたかもしれません。
一瞬で麻紀子の膣を「埋める」ほどの勢いですから、はげしく膣の奥と子宮に当たっていたのは間違いないからです。
倉田だけでなく、麻紀子も膣を痙攣させながら、「余韻」に浸っていたのです。
さてここで少し、このときの麻紀子について掘り下げてみましょう。
麻紀子は凌辱が終わったあとは尻を倉田に抱えられたまま、身動き一つしていません。
これは二つの状況が考えられるでしょう。
一つは、倉田に逝かされつづけた麻紀子が、最後には意識を失っていたというケースです。
その場合は、2行目とその次の行間には、「さっきまでの喧噪が嘘のように、部屋は静寂に包まれていた。麻紀子は倉田に尻を高く抱えられたまま、両腕と上体を床にぐったり這わせていた。いまだ深く結合したままだ。身動きひとつしない。なかば失神状態だった。」という文章が想像されるでしょう。
もう一つは、「麻紀子がセックスの余韻をむさぼっていた。」というケースです。
この場合ですが、絶望のどん底にありながらも、いまのこの瞬間だけは、麻紀子は至福感に包まれていたでしょう。
厳冬のさなか、下着を身につけることすら許されない奴隷の麻紀子にとって、主人が与えてくれるセックスの快感は、死の恐怖や絶望をほんの一瞬でも忘れられる「麻薬」であり、奴隷が得られる唯一の悦楽だからです。
あるいはほんのわずかでもこの「幸せなひととき」を長引かせる為、、男根を抜かれまいと、射精が終わって男根が萎みはじめても、その男根を膣で絞っていたかも知れません。
倉田にとっては、夫である真庭の目の前で、妻の麻紀子に「中出し」することに、意味がありました。
それが目的(7)です。
「棒を持てば数人の男はあっという間に叩き伏せる力のある麻紀子が、裸にされ、縛られて、思うさまに男たちの慰みものになっているのだ。」
この描写の通り、倉田は麻紀子を性の奴隷として飼い、好きなときに引き出しては犯し、逝かせ、膣に射精しています。
「おまえの妻は、いまはわたしの性交奴隷だ」「男根に仕えさせることも、逝かすことも思うがままだ」「毎日、こうして逝かせてやってる」「麻紀子も犯されて、こうして喜んでいる」と、夫に見せつけることが、このときの倉田恵治の目的でした。
それが目的(8)になります。
名器であるが故に、簡単には逝かないはずの麻紀子を自在に逝かせ、屈服させ、その上、その膣にたっぷりと精液を放出しました。
「余韻」とは、滲み拡がる射精感だったでしょうし、全身の倦怠感だったでしょう。
またあるいは、麻紀子の膣の痙攣を味わう快感だったでしょうし、屈服させた麻紀子の膣に射精した「征服感」でもあったでしょう。
夫である真庭は、無力感に苛まれながら、その一連の有様を見守るしかありませんでした。
この射精した瞬間に、倉田は真庭・麻紀子夫婦を完全に支配し、目的(8)を達成したわけです。
寿行作品でもこれほど直接的で、卑猥な想像力をかき立てる表現は他にはみあたらない貴重な「中出し」シーンです。
他には、同「峠」下巻後半の、野萩広子が組織に拉致され、岩田に犯されたシーンの描写が思い当たる程度です。
⑯岩田が、突き破るように動いている。その動きが、やがて、熄んだ。
射精していた。
生暖かいものが体の芯を埋めている。
(下巻 第十七章 宣戦布告 2項より)
それだけに、先生はこの場面に強烈なインパクトを残したかったのです。
「小さな部屋」が膣か、子宮かは判断が分かれるところですが、倉田の年齢は初老であり、若者よりは精液の量が少ないでしょうから、「埋められる」ほどの量は「膣」ということになるでしょう。
いずれにせよ、夫からすれば、覚悟はしていたものの、決してみたくない瞬間だったでしょう。
倉田に犯され、性の喜びに悶える麻紀子の姿もみたくはなかったでしょう。
麻紀子もそれは承知していたはずです。
しかし、できなかったのです。
真庭の前で「うれし泣きすること」、「中出しされること」はご主人さまの「意思」でした。
真庭は倉田の腕を銃で撃ち抜いています。
恨み骨髄に徹していたのです。
夫である真庭の前で、その妻に男根を舐めさせ、尻の穴を舐めさせ、後背位で犯し、悶えさせ逝かせる。
仕上げにたっぷり「中出し」し、妻を征服することで、その恨みをはらしたのです。
真庭も麻紀子ほどの女が倉田に犯され、うれし泣きすることまでは想像していなかったでしょう。
まさかと、衝撃だったはずです。
8つの目的を果たした倉田でしたが、まだまだそれでは満足できなかったようです。
このあと、真庭夫婦にさらなる凌辱を加えていきます。
⑰
倉田は余韻を愉しむように尻を抱えていた。
やがて、抜いた。
「舐めて、きれいにしろ」
倉田は、それを、真庭の顔につきつけた。
(下巻 第十章 多国籍企業 1項より)
⑱いまだに、真庭には嘔吐感がある。思いだすたびに、内臓がむかついた。口に、倉田恵治の男根の感触がある。喉の奥まで差し込まれて、汚物を舐めとらされた上に、小便を飲まされた。
さらに、逢魔麻紀子の性器に溜まった倉田の精液まで、舐めとらされた。
それを思うと、舌を咬み切って死にたい気がする。倉田は、麻紀子を犯すときはかならず同じことをさせるといった。あれはまちがいない。残虐趣味の倉田には、それが愉しいのだ。
奴隷にした男女の精神を破壊することが、この孤島に追いつめられた倉田の唯一の慰め、そして、栄養になっている。
(下巻 第十章 多国籍企業 1項より)
それがこの二つの描写です。
まず倉田は、たったいままで麻紀子の膣に入れていた精液まみれの男根を真庭に舐めて掃除させようとします。
そして、それが終わり次第、麻紀子の性器の掃除を命ずるのです。
麻紀子は処刑場からそのまま倉田の部屋に連行されています。
真水が不足していますから、奴隷女に過ぎない麻紀子にはシャワーを使わせてはくれません。
処刑場で失禁した麻紀子は、おそらく汚れた下半身そのままで、倉田に凌辱されたことでしょう。
倉田は自身の精液や麻紀子の愛液だけでなく、性器や太股に飛び散った麻紀子の小便すら真庭に舐めさせたのです。
残虐趣味の倉田が、真庭に屈辱を与える為にとった「逢魔麻紀子の性器に溜まった倉田の精液まで、舐めとらされた。」方法とはいったい何でしょうか。
ひとつは、「半失神状態の麻紀子を床にあお向けにさせ、股間を拡げさせ舐めさせる」方法。
もうひとつは、「麻紀子を床に四つん這いに這わせ、麻紀子自らの指で性器を左右に拡げさせ、それで肛門から膣までを舐めさせた」やり方の、ふた通りが考えられます。
そして、二番目の方法であれば、真庭夫婦に「同時に」、「より」深い屈辱を与えることが可能です。
それは今度は「洗っていない妻の肛門」を夫である真庭に舐めさせることが出来るからです。
そしてこれ以降、真庭夫婦への暴虐の嵐が延々と続くことになります。
少々話はそれますが、倉田に凌辱されているとき、「麻紀子は素裸だった」との記述がありますが、本当に「一糸も身にまとわない」素裸だったのでしょうか。
素裸で十字架に磔にされ、そのあとすぐに倉田の寝室に連れ込まれたわけですから、当然と言えば当然なのですが、竹生島に移送される際、倉田は麻紀子にこう宣告されています。
「君には足枷をつける。歩けるほどの長さにはしておいてあげよう。」
(上巻 第八章 虜囚 4項より)
この足枷は「鉄輪に鎖のついた足枷」で、その形状はノベルズ版のイラストで明らかにされています。
人力では千切れない強度の鎖が、両足にはめられた鉄輪に取り付けられています。
鎖が鉄輪から外れるタイプか、それとも鉄輪が開いて足から外れるタイプなのかは、イラストや記述からは判断できません。
坂本とのセックスのときに記述がありますが、正常位のときは足枷の片方を外すしかなく、後背位を好む主人たちですから、麻紀子に仕えさせるときはこのまま外さず、していたと思われます。
ただしこのときは、麻紀子が足枷をかけられていた記述はどこにもなく、状況の推移からもそれはまず無いと言えるでしょう。
そして、もう一つ。
下着について考えてみましょう。
ノベルズ版の表紙イラストでは、麻紀子が素裸の上に「黒いガーターベルト」、「黒いストッキング」、「黒いハイヒール」を身につけ、床に跪き、男の股間にしがみつき男根を愛撫している(おそらく口腔性交)様子が描かれています。
このイラストはどこか特定の場面を描いたものなのかは定かではなく、凌辱される麻紀子の象徴的なイラストだと思われます。
ただし、この倉田に凌辱される場面にふさわしいモノと、個人的には考えています。
そう考える根拠として、「若さを示す背筋の凹みが、尻の豊かさが」読者の「目の前にある」からです。
しかしながら、足枷、そして妖艶な黒の下着のいずれも、麻紀子が身につけていた記述はありませんので、このときの麻紀子は「一糸まとわぬ素裸」だったのはまちがいでしょう。
「残虐趣味の」倉田が相手と考えると、妖艶な下着、ヒールと足枷を付けた麻紀子の姿を想像するも興味深いかも知れません。
最後に、作中にはいっさいの記述がないのですが、仮説として、倉田のさらなるもう一つの目的を挙げてみたいと思います。
倉田は麻紀子をさんざんに逝かせたあと、たっぷりと射精しました。
体位は後背位。
麻紀子は尻を抱えられ、逝ったあと、上半身はぐったり床にうつ伏せているでしょうから、男根は膣の奥まで入っていたでしょう。
逝ったあとで深くに射精すれば、「より子宮に近い」場所で射精されたわけですから、場合によっては(作者の気分次第で)麻紀子はこのとき妊娠することになっていたかも知れません。
倉田の目的は、真庭夫婦の精神を破壊することでした。
麻紀子が殺したいほど憎んでいる敵の男の胤を孕んだら、夫婦の精神的打撃は計り知れないことでしょう。
医者もいない孤島ですから、孕んだら産むしかないわけです。
敵の首魁の胤を孕み、その子を産む。
「悪霊の棲む日々」で似たような状況が描写されていましたが、敵役にとってはこれこそ究極の復讐方法といえるかもしれません。
イラストは、東スポ版「峠に棲む鬼」第105、122、123、124(番外編)、125回。及び徳間ノベルズ版「峠に棲む鬼」上巻表紙、P201 第八章 虜囚に掲載された「関東製薬の組織に拉致された逢魔麻紀子が、倉田に凌辱された」場面を描いたものになります。
竹生島の麻紀子の状況を描いたモノで、安岡旦先生、辰巳四郎先生、山野辺進先生の傑作です。






化石の荒野にイケメンホームレスが登場!? [化石の荒野]
いまさらの話題ですが・・・。
今日、何気に「化石の荒野」を眺めていたら、表紙のイラストに見覚えが・・・。
あれ?
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あれれ??
左はご存じ、徳間書店 西村寿行選集1の「化石の荒野」。
昭和52年(1977年)11月10日発行の初版本 表紙イラストです。
それに対し、右側は一時期ネットで有名になった「イケメン過ぎるホームレス」です。
中国では「寿行先生」も「化石の荒野」も有名(?)のようですし、このホームレスも寿行ファンの可能性がかなり高いとみた(笑)。
相当に西村作品に入れ込んでいるとみた。
いや、まちがいない。
このイラストのパクリですな、これは。
服装もそうですが、雰囲気といい、表情といい、鋭い眼光といい、とくに髪型といい、お得意の「まるっきりコピー」攻撃です。
30年以上前のイラストまで真似するとは、恐るべし、チャイナ。4000年の味。
でも、彼に聞いたら「このイラストがおれの真似をしているんだ。勝手に真似をするな!」と本気で言いそうですね(笑)。
ちなみに、イラストは本作主人公の「警視庁捜査一課 刑事仁科草介」です。
横山明先生による傑作です。
今日、何気に「化石の荒野」を眺めていたら、表紙のイラストに見覚えが・・・。
あれ?
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あれれ??
左はご存じ、徳間書店 西村寿行選集1の「化石の荒野」。
昭和52年(1977年)11月10日発行の初版本 表紙イラストです。
それに対し、右側は一時期ネットで有名になった「イケメン過ぎるホームレス」です。
中国では「寿行先生」も「化石の荒野」も有名(?)のようですし、このホームレスも寿行ファンの可能性がかなり高いとみた(笑)。
相当に西村作品に入れ込んでいるとみた。
いや、まちがいない。
このイラストのパクリですな、これは。
服装もそうですが、雰囲気といい、表情といい、鋭い眼光といい、とくに髪型といい、お得意の「まるっきりコピー」攻撃です。
30年以上前のイラストまで真似するとは、恐るべし、チャイナ。4000年の味。
でも、彼に聞いたら「このイラストがおれの真似をしているんだ。勝手に真似をするな!」と本気で言いそうですね(笑)。
ちなみに、イラストは本作主人公の「警視庁捜査一課 刑事仁科草介」です。
横山明先生による傑作です。
峠に棲む鬼「イラスト分析22」・・・麻紀子は処女だったのか(後編) [峠]
<独自の解釈なので、不要な方は以下をご覧にならないことをお奨め致します>
さて、本題に戻ります。
⑤
男にとって魅力のない裸身ではないとの自負は、麻紀子にある。すらりと伸びた肢体であった。乳房も尻も豊かだ。
(上巻 第二章ライター 2項より)
と、麻紀子が考えているように、これは自惚れではなく、二十五年間、おのれの美しさを磨き上げ、その結果、男たちの視線を浴び、しかし、それだけで済むはずもなく、おそらくさまざまな男たちとの経験を積んできたことで、このような自負(プライド)を持つように至ったのでしょう。
では実際のところ、麻紀子の男性経験はどうだったのでしょう。
⑥
「ええ、命令通りになります」
麻紀子はうなじを染めた。この真庭にならこの場に押し倒されてもかまわないと思った。真庭の手が肩にかかるのを待った。
きらめくような何かが脳裡を走った。
(上巻 第二章ライター 2項において)
について、まず考えてみます。
⑥ですが「麻紀子が真庭とセックスがしたい」と、明確に考えた場面です。
「きらめくような何かが脳裡を走り」は、その瞬間、麻紀子が濡れてしまったとも、とることが出来ます。
「男の命令通りになることに喜びを感じる」性癖を、麻紀子自身に表明させ、「麻紀子はマゾ」だと、読者に明らかにしました。
真庭との、セックスの期待に濡れたということは、その気持ちよさを想像できるだけの経験がある、しかもひょっとすると、SMの経験すらあることを、読者に想像させる場面がここです。
このほかに、さらに六カ所、「麻紀子がSM好き」であることを読者に想起させる記述があります。
⑦、⑧、⑨、⑩、⑪、⑫の記述です。
⑦
「また縛って、後ろから犯すの」
「そうしてほしければね」
(上巻 第五章 白髪の老人 3項より)
⑧
「後ろ手に縛って、犯してもいいわ」
細い声だった。
真庭は起きて手錠を持ち出した。麻紀子を転がして後ろ手に手錠をはめた。そうやっておいて、麻紀子の尻をかかげさせた。麻紀子は逆らわなかった。真庭は豊かな尻の割れ目に唇をつけた、しばらく舌で弄んだあとで、掌を入れた。麻紀子のはひどく濡れていた。かすかなうめき声がきこえた。
「犯してッ、もっと辱めてッ」
小さな叫びを麻紀子はあげた。
悪夢は麻紀子の脳裡にも棲みついていることを、真庭は知った。
(上巻 第五章 白髪の老人 3項より)
⑨
蹴りながら、麻紀子は終生、中垣の奴隷で過ごすことになりそうな予感をおぼえていた。それでもよいという気がした。
(上巻 第三章 鬼との対決 3項より)
⑩
麻紀子は自分を戦士だと思っていた。報復の闘いに打って出た戦士であった。とらわれて奴隷にされるのは定めの一つとしてしかたがないと思っていた。
(上巻 第八章 虜囚 4項より)
⑪
人間は男も女も究極的にはマゾヒストなのかもしれなかった。
(上巻 第九章 孤島 2項より)
⑫
スローモーな突きたてがはじまった。
麻紀子は肘をついた。
快感が、体を侵しはじめていた。
それは抑えることのできないものであった。抑えも耐えもできない快感が、性器を中心にして、湧き上がっていた。脳裡にも黒い炎が燃え転がりはじめていた。ああッ、ああッ、と麻紀子は叫んでいた。女は男の、人間は人間の奴隷になり得る生きものだということを、麻紀子は歯を喰いしばりながら、思っていた。
その瞬間、クラインの男根がどうにもならない尊いものに思えた。
(下巻 第十二章 西独 4項より
⑦⑧についてですが、通常、この場面の解釈としてあげられるのは、「真庭と麻紀子それぞれが、中垣たちに受けた凌辱を再現することで、わずかでも心を癒そう(薄めよう)としている」というものです。
実際、真庭は、「すこしでも中和できる方法」として、解放直後の麻紀子を犯しています。
中垣たち組織員に縛られて犯されたことで、このときに麻紀子のマゾの血が目覚めた可能性がないとは言えませんが、⑩にあるように麻紀子は初めから「とらえられたら、男たちの奴隷になる」という発想を持っていました。
そのような発想を持つと言うことは、潜在意識では「男の奴隷になりたいと考えている」と思われ、「殺し屋じみた男たちが、とらえた女をどう扱うのか」をきちんと理解しているということでもあり、さらには、「どのように振る舞えば(刺激すれば)、男のS性を引き出せるか」を麻紀子自身が理解している(中垣に弄ばれて、泪をこぼした場面)、ということです。
つまりは「麻紀子には、マゾとしてのSM経験がある」という解釈も充分に成り立つのではないでしょうか。
そして、西村先生は⑪⑫において、麻紀子自らに、おのれが「マゾヒストである」「奴隷である」と語らせています。
⑥~⑩に、⑪⑫を加えた描写により、「逢魔麻紀子はマゾヒストである」=「SMが好き」=「SMの経験がある」と解釈することが、自然な流れであると思います。
⑬
「いまはおまえの体を賞味しよう。すばらしい体だ。充分に愉しませてもらうぜ」
「いいわ」
「いい覚悟だ」
(上巻 第二章ライター 4項において)
つぎに⑬ですが、奥義を究めた武術家といえど、若い女性ですから、初めてのときは「好きな男」としたいと考えるのではないでしょうか。
仮にそれがこのときだとしたら、凌辱されるというのに、処女のくせにあまりにも堂々とし過ぎています。
「命が奪われそうになっているから諦めた」ということもあり得なくはないでしょうが、なにものをも恐れぬこの態度は、逆に考えれば、麻紀子には男性経験が(ひょっとすると、膣内射精の経験すら)あると考えるのが自然な流れです。
このときは潜入調査に臨んでいたわけですから、最悪のパターンとして、とらえられ凌辱されることを想定し、避妊薬を服用していたのかもしれません。
(ほとんどの寿行作品では、凌辱される側の女性に避妊や妊娠という発想が無いのですが、ここでは「ひとりの女性としてどうか?」という観点で、考察しています)
この場合、ここは「いままで大勢の男を経験してきたし、こんなことぐらい平気よ(大したことじゃない)」という、虚勢かもしれませんが、男性経験という裏付けがあっての、自ら覚悟して乗り込んできた態度のあらわれだと推測することができるでしょう。
以上の事柄から、総合して判断した結果、麻紀子は「処女だから痛かった」のではなく、単に「乱暴に犯されることに」、「はげしい痛み」が生じたとの結論が導き出されました。
ろくな愛撫もせず、雰囲気が全く盛り上がらない状況で、無理な体位でいきなり挿入されれば、どんな女性でも痛いのは当然でしょう。
その上、痛かったもう一つの理由として推測できる記述があります。
⑭
屹立した男根があった。
麻紀子は引き起こされた。
目の前に中垣の男根があった。中垣が頭髪を掴んで貌を引き寄せた。口を開かざるを得なかった。中垣は何かを割るように突き入れてきた。口が裂けそうだった。
中垣は頭髪を放さなかった。掴みしめたまま、腰を使った。
泪が出た。呼吸困難にもなっていた。なんどか、吐きかけた。喉まで届いていた。
(上巻 第二章ライター 4項より)
よくある黒人の男根にあるような明確な記述こそ無いものの、中垣は巨根だったのです。
巨根の中垣に無理に犯され、はげしい痛みを感じたのでしょう。
結論ですが、あくまで個人的見解ではありますが、「麻紀子には二十五歳なりの男性経験があった」と考えています。
しかも世間一般的な二十五歳ではなく、お誘いや誘惑が多かった分、絶世の美女なりの相当の経験を積んでいたといえるのではないでしょうか。
まとめてみます。
(1) 麻紀子はスタイル抜群の絶世の美女で、平時は女王様気質の性格もあって、男にモテモテだ。
(2) 麻紀子は普通の二十五歳の女性より、多くの性体験をしている。
(3) 麻紀子は名器であるが故に、いままで、挿入から快感をあまり得ていなかった。
(4) しかし、セックスには興味があったので、性の快感を得るためか、あるいは好奇心からか、SMに傾倒していった。
(5) 麻紀子はマゾヒストだ。
(6) 中垣は実は巨根だ。
(7) 麻紀子は名器なので、膣が締まっている。
(8) 中垣には無理な体位で、はげしく犯された。
(9) (6)(7)(8)により、麻紀子は犯されたときに、はげしい痛みを感じた。
(10) 中垣に屈辱的に逝かされて、体が男に目覚めはじめた。
(11) はじめは、中垣の巨根は痛いだけだったが、馴れると巨根が好きになった。
(12) 一日に何人もの男に犯され、そのうち、体が男根に馴れていった。
(13) もともとSMが好きだったこともあり、男の性の奴隷にされることを自然と受け入れた。
イラストは、東スポ版「峠に棲む鬼」第38、39回に掲載された「関東製薬の組織に拉致された逢魔麻紀子が、中垣に凌辱されたときに、いかされた」場面を描いたものになります。
麻紀子の逝き貌を描いた数少ないモノで、安岡旦先生の傑作です。


さて、本題に戻ります。
⑤
男にとって魅力のない裸身ではないとの自負は、麻紀子にある。すらりと伸びた肢体であった。乳房も尻も豊かだ。
(上巻 第二章ライター 2項より)
と、麻紀子が考えているように、これは自惚れではなく、二十五年間、おのれの美しさを磨き上げ、その結果、男たちの視線を浴び、しかし、それだけで済むはずもなく、おそらくさまざまな男たちとの経験を積んできたことで、このような自負(プライド)を持つように至ったのでしょう。
では実際のところ、麻紀子の男性経験はどうだったのでしょう。
⑥
「ええ、命令通りになります」
麻紀子はうなじを染めた。この真庭にならこの場に押し倒されてもかまわないと思った。真庭の手が肩にかかるのを待った。
きらめくような何かが脳裡を走った。
(上巻 第二章ライター 2項において)
について、まず考えてみます。
⑥ですが「麻紀子が真庭とセックスがしたい」と、明確に考えた場面です。
「きらめくような何かが脳裡を走り」は、その瞬間、麻紀子が濡れてしまったとも、とることが出来ます。
「男の命令通りになることに喜びを感じる」性癖を、麻紀子自身に表明させ、「麻紀子はマゾ」だと、読者に明らかにしました。
真庭との、セックスの期待に濡れたということは、その気持ちよさを想像できるだけの経験がある、しかもひょっとすると、SMの経験すらあることを、読者に想像させる場面がここです。
このほかに、さらに六カ所、「麻紀子がSM好き」であることを読者に想起させる記述があります。
⑦、⑧、⑨、⑩、⑪、⑫の記述です。
⑦
「また縛って、後ろから犯すの」
「そうしてほしければね」
(上巻 第五章 白髪の老人 3項より)
⑧
「後ろ手に縛って、犯してもいいわ」
細い声だった。
真庭は起きて手錠を持ち出した。麻紀子を転がして後ろ手に手錠をはめた。そうやっておいて、麻紀子の尻をかかげさせた。麻紀子は逆らわなかった。真庭は豊かな尻の割れ目に唇をつけた、しばらく舌で弄んだあとで、掌を入れた。麻紀子のはひどく濡れていた。かすかなうめき声がきこえた。
「犯してッ、もっと辱めてッ」
小さな叫びを麻紀子はあげた。
悪夢は麻紀子の脳裡にも棲みついていることを、真庭は知った。
(上巻 第五章 白髪の老人 3項より)
⑨
蹴りながら、麻紀子は終生、中垣の奴隷で過ごすことになりそうな予感をおぼえていた。それでもよいという気がした。
(上巻 第三章 鬼との対決 3項より)
⑩
麻紀子は自分を戦士だと思っていた。報復の闘いに打って出た戦士であった。とらわれて奴隷にされるのは定めの一つとしてしかたがないと思っていた。
(上巻 第八章 虜囚 4項より)
⑪
人間は男も女も究極的にはマゾヒストなのかもしれなかった。
(上巻 第九章 孤島 2項より)
⑫
スローモーな突きたてがはじまった。
麻紀子は肘をついた。
快感が、体を侵しはじめていた。
それは抑えることのできないものであった。抑えも耐えもできない快感が、性器を中心にして、湧き上がっていた。脳裡にも黒い炎が燃え転がりはじめていた。ああッ、ああッ、と麻紀子は叫んでいた。女は男の、人間は人間の奴隷になり得る生きものだということを、麻紀子は歯を喰いしばりながら、思っていた。
その瞬間、クラインの男根がどうにもならない尊いものに思えた。
(下巻 第十二章 西独 4項より
⑦⑧についてですが、通常、この場面の解釈としてあげられるのは、「真庭と麻紀子それぞれが、中垣たちに受けた凌辱を再現することで、わずかでも心を癒そう(薄めよう)としている」というものです。
実際、真庭は、「すこしでも中和できる方法」として、解放直後の麻紀子を犯しています。
中垣たち組織員に縛られて犯されたことで、このときに麻紀子のマゾの血が目覚めた可能性がないとは言えませんが、⑩にあるように麻紀子は初めから「とらえられたら、男たちの奴隷になる」という発想を持っていました。
そのような発想を持つと言うことは、潜在意識では「男の奴隷になりたいと考えている」と思われ、「殺し屋じみた男たちが、とらえた女をどう扱うのか」をきちんと理解しているということでもあり、さらには、「どのように振る舞えば(刺激すれば)、男のS性を引き出せるか」を麻紀子自身が理解している(中垣に弄ばれて、泪をこぼした場面)、ということです。
つまりは「麻紀子には、マゾとしてのSM経験がある」という解釈も充分に成り立つのではないでしょうか。
そして、西村先生は⑪⑫において、麻紀子自らに、おのれが「マゾヒストである」「奴隷である」と語らせています。
⑥~⑩に、⑪⑫を加えた描写により、「逢魔麻紀子はマゾヒストである」=「SMが好き」=「SMの経験がある」と解釈することが、自然な流れであると思います。
⑬
「いまはおまえの体を賞味しよう。すばらしい体だ。充分に愉しませてもらうぜ」
「いいわ」
「いい覚悟だ」
(上巻 第二章ライター 4項において)
つぎに⑬ですが、奥義を究めた武術家といえど、若い女性ですから、初めてのときは「好きな男」としたいと考えるのではないでしょうか。
仮にそれがこのときだとしたら、凌辱されるというのに、処女のくせにあまりにも堂々とし過ぎています。
「命が奪われそうになっているから諦めた」ということもあり得なくはないでしょうが、なにものをも恐れぬこの態度は、逆に考えれば、麻紀子には男性経験が(ひょっとすると、膣内射精の経験すら)あると考えるのが自然な流れです。
このときは潜入調査に臨んでいたわけですから、最悪のパターンとして、とらえられ凌辱されることを想定し、避妊薬を服用していたのかもしれません。
(ほとんどの寿行作品では、凌辱される側の女性に避妊や妊娠という発想が無いのですが、ここでは「ひとりの女性としてどうか?」という観点で、考察しています)
この場合、ここは「いままで大勢の男を経験してきたし、こんなことぐらい平気よ(大したことじゃない)」という、虚勢かもしれませんが、男性経験という裏付けがあっての、自ら覚悟して乗り込んできた態度のあらわれだと推測することができるでしょう。
以上の事柄から、総合して判断した結果、麻紀子は「処女だから痛かった」のではなく、単に「乱暴に犯されることに」、「はげしい痛み」が生じたとの結論が導き出されました。
ろくな愛撫もせず、雰囲気が全く盛り上がらない状況で、無理な体位でいきなり挿入されれば、どんな女性でも痛いのは当然でしょう。
その上、痛かったもう一つの理由として推測できる記述があります。
⑭
屹立した男根があった。
麻紀子は引き起こされた。
目の前に中垣の男根があった。中垣が頭髪を掴んで貌を引き寄せた。口を開かざるを得なかった。中垣は何かを割るように突き入れてきた。口が裂けそうだった。
中垣は頭髪を放さなかった。掴みしめたまま、腰を使った。
泪が出た。呼吸困難にもなっていた。なんどか、吐きかけた。喉まで届いていた。
(上巻 第二章ライター 4項より)
よくある黒人の男根にあるような明確な記述こそ無いものの、中垣は巨根だったのです。
巨根の中垣に無理に犯され、はげしい痛みを感じたのでしょう。
結論ですが、あくまで個人的見解ではありますが、「麻紀子には二十五歳なりの男性経験があった」と考えています。
しかも世間一般的な二十五歳ではなく、お誘いや誘惑が多かった分、絶世の美女なりの相当の経験を積んでいたといえるのではないでしょうか。
まとめてみます。
(1) 麻紀子はスタイル抜群の絶世の美女で、平時は女王様気質の性格もあって、男にモテモテだ。
(2) 麻紀子は普通の二十五歳の女性より、多くの性体験をしている。
(3) 麻紀子は名器であるが故に、いままで、挿入から快感をあまり得ていなかった。
(4) しかし、セックスには興味があったので、性の快感を得るためか、あるいは好奇心からか、SMに傾倒していった。
(5) 麻紀子はマゾヒストだ。
(6) 中垣は実は巨根だ。
(7) 麻紀子は名器なので、膣が締まっている。
(8) 中垣には無理な体位で、はげしく犯された。
(9) (6)(7)(8)により、麻紀子は犯されたときに、はげしい痛みを感じた。
(10) 中垣に屈辱的に逝かされて、体が男に目覚めはじめた。
(11) はじめは、中垣の巨根は痛いだけだったが、馴れると巨根が好きになった。
(12) 一日に何人もの男に犯され、そのうち、体が男根に馴れていった。
(13) もともとSMが好きだったこともあり、男の性の奴隷にされることを自然と受け入れた。
イラストは、東スポ版「峠に棲む鬼」第38、39回に掲載された「関東製薬の組織に拉致された逢魔麻紀子が、中垣に凌辱されたときに、いかされた」場面を描いたものになります。
麻紀子の逝き貌を描いた数少ないモノで、安岡旦先生の傑作です。


峠に棲む鬼「イラスト分析22」・・・麻紀子は処女だったのか(中編) [峠]
後半戦に向かう前、話は少々、横道にそれます。
作中、「逢魔麻紀子は名器」と言うことになっていますが、そもそも「名器」とはいったい何なのでしょうか。
数メートルまで這い寄った二人は、揺り椅子の男二人に狙いをつけた。先方の二人は気づかなかった。声高に喋っていた。
日本女の性器のすばらしさについて、あけすけに喋っている。
消音拳銃がなった。
日本女の性器の話がとだえた。
(下巻 第十五章 報復 3項より)
の場面です。
西ドイツ・フランクフルトにあるヘルバルト社に拉致監禁された麻紀子は、男たちに代わる代わる凌辱されてしまうのですが、そのとき、男たちが仲間うちで喋っている感想がこれです。
これ以外にも、
クラインの男根が尻にあてがわれた。しばらく擦っていて、ゆっくり押し込んできた。
麻紀子は背をそらせた。臓腑にあたりそうなところまで、それは届いていた。
クラインはしきりに何かをいっていた。何をいっているのかは、わからない。両手で麻紀子の尻を抱えていた。
(下巻 第十二章 西独 4項より)
その男は精液を拭えとはいわなかった。あわただしく、尻に乗ってきた。すでに勃起していた。
男が、何かをいった。
「鰐に喰わせるのは惜しい女だと、そういっているんだ」
シュルツが通訳した。
(下巻 第十五章 報復 2項より)
竹生島で、奴隷の麻紀子を抱いたことを思いだした。鍵を造るためではあったが、手錠をはめられた麻紀子を、抱いた。なぜか、そのときの感触が思われた。すばらしい体だった。いままた、その体が凌辱されようとしている。
(下巻 第十二章 西独 4項)
同じとらえるのなら、中垣は麻紀子にしたかった。あの体が、、また抱ける。
(下巻 第十七章 宣戦布告 2項より)
との描写があり、前の二つは「クラインと組織の男がそれぞれ麻紀子の名器を褒め称えている場面」、後ろの二つは「新納と中垣がそれぞれ麻紀子の名器を褒め称えている場面」ではないかと推測しています。
幼い頃から杖術で鍛えあげた肉体。
名器はその副産物と言えるでしょう。
実はわたし自身も、過去に一人だけ、名器の女性に巡りあった経験があります。
彼女はレーサーでした。
彼女の出場していたレースはジムカーナというもので、距離こそ短いものの、レースの基本中の基本というものです。
背格好は中肉中背で、一見、特別何か凄そうなタイプには見えなかったのですが、「わたし、脱いだらすごいんです」(古っ(笑))という筋肉質タイプでした。
その子が名器だったのです。
感想はというと・・・、「すごい(気持ちいい)」のひとことで、それまで(それ以降も)一度も経験したことのない「味」でした。
一言で言えば、中に何かいて、それがギュッと握りしめるんです。
例えると、赤ん坊のような(小さい)手が、中でギュッと握りしめる感じで、先っちょを握られたときは思わず「おっ」と声を出してしまったほどです。
もう少し詳しく言いますと、先っちょも、真ん中も、根本も、それぞれが別々に締められる感じでしたが、一番ギュッとされたのが先っちょでした。
案の定、気持ちよすぎて、あっという間に終わってしまって、こんなすごい体験は初めてだったので、終わったあとで見たら足の指に「クラッチだこ」もあって、「なるほど」と納得したわけです。
経験者の方はご存じだと思いますが、自動車レースは「座席に座ってアクセル・ブレーキを踏み、ハンドルを切るだけ」と言うイメージは間違いで、実は、とんでもなく肉体を駆使するスポーツなのです。
とくにジムカーナは走行中は、座席はあってもほとんど意味をなさず、ずっと中腰でいるのとあまり変わりません。
その状態で、両足でアクセルブレーキの操作、右手はハンドル操作、左手はサイドブレーキ操作と、めまぐるしく同時並行で行い、体には激しい前後左右からのGが襲いかかってきます。
レーシングスーツを着てヘルメットを被れば、まるでサウナで筋トレを行っているのと変わらず、そういうハードな運動をつづけたことで、「クラッチだこ」も出来るほどですから、「名器」は生まれるべくして生まれたと言うべきでしょう。
さて、話はだいぶそれてしまいましたが、逢魔麻紀子は名器の持ち主として描かれています。
それに対して、別の作品で先生は「欧州女のあそこはガバガバで、使い物にならん」と酷評しておられます。
先生の体験談はさておき、膨大な知識の中には「体を鍛えた女性は名器である」との情報がインプットされていたことがわかりました。
そして、男たちが麻紀子を凌辱することにあれほど固執したのは、単に貌や体が美しいと言うだけでないことも、わかりました。
まさしく逢魔麻紀子は西村寿行作品史上、最高の「いい女」だったわけです。
後編へつづく。


作中、「逢魔麻紀子は名器」と言うことになっていますが、そもそも「名器」とはいったい何なのでしょうか。
数メートルまで這い寄った二人は、揺り椅子の男二人に狙いをつけた。先方の二人は気づかなかった。声高に喋っていた。
日本女の性器のすばらしさについて、あけすけに喋っている。
消音拳銃がなった。
日本女の性器の話がとだえた。
(下巻 第十五章 報復 3項より)
の場面です。
西ドイツ・フランクフルトにあるヘルバルト社に拉致監禁された麻紀子は、男たちに代わる代わる凌辱されてしまうのですが、そのとき、男たちが仲間うちで喋っている感想がこれです。
これ以外にも、
クラインの男根が尻にあてがわれた。しばらく擦っていて、ゆっくり押し込んできた。
麻紀子は背をそらせた。臓腑にあたりそうなところまで、それは届いていた。
クラインはしきりに何かをいっていた。何をいっているのかは、わからない。両手で麻紀子の尻を抱えていた。
(下巻 第十二章 西独 4項より)
その男は精液を拭えとはいわなかった。あわただしく、尻に乗ってきた。すでに勃起していた。
男が、何かをいった。
「鰐に喰わせるのは惜しい女だと、そういっているんだ」
シュルツが通訳した。
(下巻 第十五章 報復 2項より)
竹生島で、奴隷の麻紀子を抱いたことを思いだした。鍵を造るためではあったが、手錠をはめられた麻紀子を、抱いた。なぜか、そのときの感触が思われた。すばらしい体だった。いままた、その体が凌辱されようとしている。
(下巻 第十二章 西独 4項)
同じとらえるのなら、中垣は麻紀子にしたかった。あの体が、、また抱ける。
(下巻 第十七章 宣戦布告 2項より)
との描写があり、前の二つは「クラインと組織の男がそれぞれ麻紀子の名器を褒め称えている場面」、後ろの二つは「新納と中垣がそれぞれ麻紀子の名器を褒め称えている場面」ではないかと推測しています。
幼い頃から杖術で鍛えあげた肉体。
名器はその副産物と言えるでしょう。
実はわたし自身も、過去に一人だけ、名器の女性に巡りあった経験があります。
彼女はレーサーでした。
彼女の出場していたレースはジムカーナというもので、距離こそ短いものの、レースの基本中の基本というものです。
背格好は中肉中背で、一見、特別何か凄そうなタイプには見えなかったのですが、「わたし、脱いだらすごいんです」(古っ(笑))という筋肉質タイプでした。
その子が名器だったのです。
感想はというと・・・、「すごい(気持ちいい)」のひとことで、それまで(それ以降も)一度も経験したことのない「味」でした。
一言で言えば、中に何かいて、それがギュッと握りしめるんです。
例えると、赤ん坊のような(小さい)手が、中でギュッと握りしめる感じで、先っちょを握られたときは思わず「おっ」と声を出してしまったほどです。
もう少し詳しく言いますと、先っちょも、真ん中も、根本も、それぞれが別々に締められる感じでしたが、一番ギュッとされたのが先っちょでした。
案の定、気持ちよすぎて、あっという間に終わってしまって、こんなすごい体験は初めてだったので、終わったあとで見たら足の指に「クラッチだこ」もあって、「なるほど」と納得したわけです。
経験者の方はご存じだと思いますが、自動車レースは「座席に座ってアクセル・ブレーキを踏み、ハンドルを切るだけ」と言うイメージは間違いで、実は、とんでもなく肉体を駆使するスポーツなのです。
とくにジムカーナは走行中は、座席はあってもほとんど意味をなさず、ずっと中腰でいるのとあまり変わりません。
その状態で、両足でアクセルブレーキの操作、右手はハンドル操作、左手はサイドブレーキ操作と、めまぐるしく同時並行で行い、体には激しい前後左右からのGが襲いかかってきます。
レーシングスーツを着てヘルメットを被れば、まるでサウナで筋トレを行っているのと変わらず、そういうハードな運動をつづけたことで、「クラッチだこ」も出来るほどですから、「名器」は生まれるべくして生まれたと言うべきでしょう。
さて、話はだいぶそれてしまいましたが、逢魔麻紀子は名器の持ち主として描かれています。
それに対して、別の作品で先生は「欧州女のあそこはガバガバで、使い物にならん」と酷評しておられます。
先生の体験談はさておき、膨大な知識の中には「体を鍛えた女性は名器である」との情報がインプットされていたことがわかりました。
そして、男たちが麻紀子を凌辱することにあれほど固執したのは、単に貌や体が美しいと言うだけでないことも、わかりました。
まさしく逢魔麻紀子は西村寿行作品史上、最高の「いい女」だったわけです。
後編へつづく。


峠に棲む鬼「イラスト分析22」・・・麻紀子は処女だったのか(前編) [峠]
今回ご紹介するイラストは、「峠に棲む鬼」徳間ノベルズ版「第三章 鬼との対決(東スポ版では第三章は「痕跡」となっている)」になります。
以前、別の機会にご紹介したのですが、場面説明のため、改めてご紹介させて頂きます。
<今回の議題>
「関東製薬の組織に拉致された逢魔麻紀子は、はじて凌辱されたとき、処女だったのか?」という議論が以前、ネット上にありました。
<問題となった記述>
中垣は麻紀子の尻を抱えていた。麻紀子は顔を床につけ、耐えていた。両手を離してほしかったが、それはかなわぬことだった。おそらく、麻紀子が杖術を会得しているのを知っているのだ。
はげしい痛みが股間をつらぬいていた。躱すことも、這って逃げることもかなわなかった。中垣は完全に挿入して、万力のような力で麻紀子の尻を抱えていた。
中垣は、ゆっくり動いていた。動くたびに麻紀子はほおを床で擦られた。性の快感は消えていた。無理な姿勢が、苦痛を限度近くに押し上げている。
「ゆるしてッ、おゆるしになってッ」
麻紀子は思わず悲鳴を上げていた。
中垣は悲鳴を歯牙にもかけなかった。
(峠に棲む鬼 上巻 第二章ライター 4項より)
ここに「はげしい痛みが股間をつらぬいていた。」とあり、それがこの議論の元になった記述です。
「峠に棲む鬼」の表現解釈であるため(ネット上では一応の決着がついたようですが)、この場を借り、当方の解釈を述べさせて頂きたいと思います。
<逢魔麻紀子とはどんな女性か?>
まずその前に、「麻紀子がどんな二十五歳の女性であったのか」を改めて文章中より、まとめてみました。
①
報道記者も含めて十二人の男が、麻紀子をみつめた。男にみつめられるのは、麻紀子は馴れていた。
(上巻 第一章消えた村 2項より)
麻紀子はいつも男の視線にさらされ、見つめられることに馴れていました。
おそらくは、物心がついた頃から、男の視線を意識してきたのでしょう。
麻紀子の実体験を語る形で、ずばり断定していることからも、麻紀子が常日ごろどのような状況にあったかが、この文章からも推察されます。
その他にも、そのことを記述した箇所がいくつか存在しています。
②
麻紀子が相手になると、中垣は体の中に電灯がついたように、急に明るく、熱っぽくなったのがわかる。
中垣の視線が麻紀子の横顔を、胸を、そして妄想の中で麻紀子を裸にしているのがわかる。中垣は思いもかけない獲物になかば錯乱気味であった。
手折れるかもしれない美しい女に、のぼせてしまっていた。
(上巻 第二章ライター 3項より)
このときの中垣は演技でした。
しかし、麻紀子を拉致して犯したいと考えていたことは事実でしょうし、その思いがあったからこそ、麻紀子は過去の男たちとの反応違いを見抜けなかったのです。
中垣の例は例外ですが、数多くの男とのさまざまな経験をし、その積み重ねが二十五歳の麻紀子を形成しています。
③
倉田の視線がねばい。
倉田は麻紀子の面倒をみたがっていた。別のことばでいえば妾である。家も建ててやるという。なんどか打診されていた。
倉田恵治の視線が、逢魔麻紀子の胸から腰にそそがれていた。
視線が麻紀子を裸にしていた。麻紀子には男の渇望のはげしさはわからない。ただ、この倉田の前に裸身を横たえることはないであろうと、それだけはわかっていた。
(上巻 第一章消えた村 4項より)
ここでは、社長の倉田から何度も「お誘い」があったことが述べられています。
自分が勤務している会社の社長から、一軒家(いっけんや)のプレゼントと引き替えに愛人になるよう何度も迫られるほど、麻紀子は美しいのです。
もちろん関東製薬は一流企業であり(おそらく一部上場企業)、その社長が物色しているのですから、都内(それも高級住宅街)の新築一戸建ては間違いなく(文中では「豪邸」とされています)、女性として「億」の価値があることは間違いないところです。
そして、この魅力的な申し出を問答無用で却下するほどですから、麻紀子には社会的地位や資産のあるさまざまな男性陣が群がっていた(モテモテ状態)のだと、推測することができます。
④
真庭正之は視線を戻して、逢魔麻紀子をみた。蒼然とした歴史に囲まれ育ったにしては、現代感覚に溢れた女だと思った。容貌が知的にととのっている。網膜に裸身が残っていた。あお向けに倒れた裸身が。みごとに伸びた足だった。白い太股から尻に向かっての盛り上がりが消えない。
閉ざされた八百年の歴史が生んだ美しさがあった。
(上巻 第二章ライター 2項より)
麻紀子の魅力は、真庭の記述からも読み取れます。
「タクシーの運転手風情には、手さえ握ることのできない女。億の価値がある、現代感覚に溢れた美しい女」
それが本作の主人公、逢魔麻紀子なのです。
この他にも、文中では
<上巻>
(1) 中年の運転手だった。バック・ミラーの中でさっきからしきりに麻紀子を窃み見していた。
(2)「お客さんのように美しいかたが、こんな山奥の村に生まれたとは、ふしぎですね」
バック・ミラーに面長の白い貌が映っている。彫りが深かった。双眸に湖のような静けさがみえた。お世辞ではなく、本心から運転手はそう思った。
(3)車窓に向いた横顔の、すこしばかりしゃくれ気味の鼻筋が、運転手に自分の氏素性や不運を呪わせた。
(4)麻紀子はジーンズ姿であった。背丈がある。すなおに伸びた足が微風を切った。
(5)兵頭はいきなり麻紀子のような女に遇ったことに、呆気にとられるというか、とまどっていた。
(6)いまはおまえの体を賞味しよう。すばらしい体だ。
(7)この美しい体をこんなふうに弄ばれるとは、想像もしなかった。
(8)殺すには惜しい体だ。とうぶんは弄ぶことになる。
(9)処刑される前に、あの男と同じように、この美しい尻を抱いてはどうだ。
(10)わたしは、君の尊い体がー
(11)真庭は麻紀子の貌を覗いた。街灯の明かりに大きな瞳が炯っていた。仔猫の眸を思わせる炯りであった。
(12)「世話のやけるお嬢さまだ」
(13)「そう。饗応にあずかってはならんと、厳命されている。女の体も、そのうちに入る」
(14)乳房と尻に生命力が盛り上がっていた。凝脂の肌だった。
(15)そのとき、真庭はおのれが死に直面していることも忘れて、麻紀子の尻を無性に美しいと思った。
(16)すらりと伸びた下半身だった。
(17)おまえの、そのすばらしい体を、牡猿が犯すのだ。
(18)つねに、猿に四つん這いにさせられて、そのきれいな尻を、犯される
(19)男は裸をみせろと命じた。麻紀子は男の前に立って、前と後ろをみせた。
(20)おまえほど、きれいな奴隷はいない。猿の女にするのは、惜しい。
(21)すばらしい体だ。太股も、尻も……
(22)わたしは、君が好きだ。君は美しい。その肢体の美しさの前に、わたしは永遠にひざまずいていたいくらいだ。
(23)惚れて惚れぬいた女を、これからはどんなにでも弄べるのだと思う昂ぶりがあるようだった。
(24)わたしは、君にどんなことでもする。生涯、君に尽くす。君は豪壮な家に住み、世界一周でもなんでもできる
(25)自由にできる美しい女奴隷がいるということに、妖しい昂ぶりが湧くようだった。
(26)「きれいだ」
坂本がうめいた。
(27)「ああ、きれいな、お尻だ」
坂本が、またうめいた。
(28)薄明かりの中で麻紀子のゆたかな尻が小刻みに突き上げている。真白い尻だった。すばらしく伸びた足が森中の目の下にきていた。膝を突いた、そのふくらはぎに力がこもっている。冷たくて、陶磁器に似た足だった。
<下巻>
(1)麻紀子は背を向けている。若さを示す背筋の凹みが、尻の豊かさが、目の前にある。
(2)それに、女に興味があれば、とびきりの美人を与えよう。
(3)六人の中では、麻紀子がずばぬけて美しかった。どうせ抱くのなら、容貌肢体の美しい女がよかった。
(4)新納がはげしく腰を使った。
「とても、美しい体だ」
新納は、はてていた。
(5)新納は麻紀子の耳に口を寄せた。
「あなたは、美しい」
その声は大きかった。
(6)わたしは、麻紀子さんに惚れていた……
(7)竹生島で、奴隷の麻紀子を抱いたことを思いだした。鍵を造るためではあったが、手錠をはめられた麻紀子を抱いた。なぜか、そのときの感触が思われた。すばらしい体だった。いままた、その体が凌辱されようとしている。
(8)クラインは、素裸にした麻紀子を立たせたまま、すこし離れて、観賞した。前から、そして後ろから。
(9)麻紀子は背をそらせた。臓腑にあたりそうなところまで、それは届いていた。
クラインはしきりに何かをいっていた。何をいっているのかは、わからない。両手で麻紀子の尻を抱えていた。
(10)麻紀子はふつうの女とはちがう。武芸者である逢魔高時の娘だ。杖術の奥義を会得している。気性もそれなりに強い。
(11)麻紀子は失神しかけていた。体中に青黒い筋が走っていた。筋は、豊かな乳房にもある。
(12)欧州の女にはない肌理のこまやかな、なめらかな肌だ。殺すことも犯すことも、好きほうだいにできる肉の女。
(13)「鰐に喰わせるのは惜しい女だと、そういっているんだ」
(14)日本女の性器のすばらしさについて、あけすけに喋っている。
消音拳銃がなった。
日本女の性器の話がとだえた。
(15)同じとらえるのなら、中垣は麻紀子にしたかった。あの体が、また抱ける。
(16)麻紀子は、野萩広子の傍にうつ伏せた。
「二人とも、なんともいえねえすてきな尻だぜ」
だれかが、笑った。
「そう、みごとな尻だ」
(17)「おめえの体は、たっぷりと抱いた。いい尻だったぜ。
(18)陽が麻紀子の裸身の影を長くひいている。
均整のとれた、美しい肢体だった。陽にくるまれて、肌の生ぶ毛が明るい金色に輝いていた。
(19)麻紀子は無言だった。裸身が動いた。白い尻の隆起が陽の中で動いた。髪が躍った。豹のように麻紀子は草原を疾っていた。
(20)髪と乳房が躍っていた。陰毛がはげしく動いている。白い裸身が迫っていた。豊かな腰だ。
(21)死を前にして、杉本は麻紀子を、ふっと、神格化した。裸身が、この世のものではないような気がした。
と、今回、説明用に取り上げた記述以外に、上巻で28、下巻で21の、麻紀子の容貌肢体を褒め称える記述が散見されます。
1.美貌の持ち主、2.豊かな乳房、3.美しい体、4.美しい尻、5.すばらしく伸びた足、6.肌理のこまやかな、なめらかな肌(凝脂の肌)、7.名器の持ち主、8.均整のとれた美しい肢体、9.白い裸身、10.はげしい気性 等、数え上げたらきりがありません。
日刊紙を途中から見た読者にも、スムーズに内容を理解させなければならないということもあるのでしょうが、逢魔麻紀子が「西村寿行作品」史上、空前絶後、究極の「いい女」であることが、この記述数からも読み取れるでしょう。
<逢魔麻紀子とは・・・まとめ>
体術や武術を学んでいて、強い。それなりに気性がはげしい。美貌。抜群のスタイル。豊かな乳房と尻。背が高い。長い足。色白で肌がきれい。名器・・・。
映画で麻紀子を演じてほしい女優さんを強いてあげれば、「米倉涼子」かな・・・(あくまで、個人的見解です。ファンの方、すみません)。
長いので、後編へつづく。


以前、別の機会にご紹介したのですが、場面説明のため、改めてご紹介させて頂きます。
<今回の議題>
「関東製薬の組織に拉致された逢魔麻紀子は、はじて凌辱されたとき、処女だったのか?」という議論が以前、ネット上にありました。
<問題となった記述>
中垣は麻紀子の尻を抱えていた。麻紀子は顔を床につけ、耐えていた。両手を離してほしかったが、それはかなわぬことだった。おそらく、麻紀子が杖術を会得しているのを知っているのだ。
はげしい痛みが股間をつらぬいていた。躱すことも、這って逃げることもかなわなかった。中垣は完全に挿入して、万力のような力で麻紀子の尻を抱えていた。
中垣は、ゆっくり動いていた。動くたびに麻紀子はほおを床で擦られた。性の快感は消えていた。無理な姿勢が、苦痛を限度近くに押し上げている。
「ゆるしてッ、おゆるしになってッ」
麻紀子は思わず悲鳴を上げていた。
中垣は悲鳴を歯牙にもかけなかった。
(峠に棲む鬼 上巻 第二章ライター 4項より)
ここに「はげしい痛みが股間をつらぬいていた。」とあり、それがこの議論の元になった記述です。
「峠に棲む鬼」の表現解釈であるため(ネット上では一応の決着がついたようですが)、この場を借り、当方の解釈を述べさせて頂きたいと思います。
<逢魔麻紀子とはどんな女性か?>
まずその前に、「麻紀子がどんな二十五歳の女性であったのか」を改めて文章中より、まとめてみました。
①
報道記者も含めて十二人の男が、麻紀子をみつめた。男にみつめられるのは、麻紀子は馴れていた。
(上巻 第一章消えた村 2項より)
麻紀子はいつも男の視線にさらされ、見つめられることに馴れていました。
おそらくは、物心がついた頃から、男の視線を意識してきたのでしょう。
麻紀子の実体験を語る形で、ずばり断定していることからも、麻紀子が常日ごろどのような状況にあったかが、この文章からも推察されます。
その他にも、そのことを記述した箇所がいくつか存在しています。
②
麻紀子が相手になると、中垣は体の中に電灯がついたように、急に明るく、熱っぽくなったのがわかる。
中垣の視線が麻紀子の横顔を、胸を、そして妄想の中で麻紀子を裸にしているのがわかる。中垣は思いもかけない獲物になかば錯乱気味であった。
手折れるかもしれない美しい女に、のぼせてしまっていた。
(上巻 第二章ライター 3項より)
このときの中垣は演技でした。
しかし、麻紀子を拉致して犯したいと考えていたことは事実でしょうし、その思いがあったからこそ、麻紀子は過去の男たちとの反応違いを見抜けなかったのです。
中垣の例は例外ですが、数多くの男とのさまざまな経験をし、その積み重ねが二十五歳の麻紀子を形成しています。
③
倉田の視線がねばい。
倉田は麻紀子の面倒をみたがっていた。別のことばでいえば妾である。家も建ててやるという。なんどか打診されていた。
倉田恵治の視線が、逢魔麻紀子の胸から腰にそそがれていた。
視線が麻紀子を裸にしていた。麻紀子には男の渇望のはげしさはわからない。ただ、この倉田の前に裸身を横たえることはないであろうと、それだけはわかっていた。
(上巻 第一章消えた村 4項より)
ここでは、社長の倉田から何度も「お誘い」があったことが述べられています。
自分が勤務している会社の社長から、一軒家(いっけんや)のプレゼントと引き替えに愛人になるよう何度も迫られるほど、麻紀子は美しいのです。
もちろん関東製薬は一流企業であり(おそらく一部上場企業)、その社長が物色しているのですから、都内(それも高級住宅街)の新築一戸建ては間違いなく(文中では「豪邸」とされています)、女性として「億」の価値があることは間違いないところです。
そして、この魅力的な申し出を問答無用で却下するほどですから、麻紀子には社会的地位や資産のあるさまざまな男性陣が群がっていた(モテモテ状態)のだと、推測することができます。
④
真庭正之は視線を戻して、逢魔麻紀子をみた。蒼然とした歴史に囲まれ育ったにしては、現代感覚に溢れた女だと思った。容貌が知的にととのっている。網膜に裸身が残っていた。あお向けに倒れた裸身が。みごとに伸びた足だった。白い太股から尻に向かっての盛り上がりが消えない。
閉ざされた八百年の歴史が生んだ美しさがあった。
(上巻 第二章ライター 2項より)
麻紀子の魅力は、真庭の記述からも読み取れます。
「タクシーの運転手風情には、手さえ握ることのできない女。億の価値がある、現代感覚に溢れた美しい女」
それが本作の主人公、逢魔麻紀子なのです。
この他にも、文中では
<上巻>
(1) 中年の運転手だった。バック・ミラーの中でさっきからしきりに麻紀子を窃み見していた。
(2)「お客さんのように美しいかたが、こんな山奥の村に生まれたとは、ふしぎですね」
バック・ミラーに面長の白い貌が映っている。彫りが深かった。双眸に湖のような静けさがみえた。お世辞ではなく、本心から運転手はそう思った。
(3)車窓に向いた横顔の、すこしばかりしゃくれ気味の鼻筋が、運転手に自分の氏素性や不運を呪わせた。
(4)麻紀子はジーンズ姿であった。背丈がある。すなおに伸びた足が微風を切った。
(5)兵頭はいきなり麻紀子のような女に遇ったことに、呆気にとられるというか、とまどっていた。
(6)いまはおまえの体を賞味しよう。すばらしい体だ。
(7)この美しい体をこんなふうに弄ばれるとは、想像もしなかった。
(8)殺すには惜しい体だ。とうぶんは弄ぶことになる。
(9)処刑される前に、あの男と同じように、この美しい尻を抱いてはどうだ。
(10)わたしは、君の尊い体がー
(11)真庭は麻紀子の貌を覗いた。街灯の明かりに大きな瞳が炯っていた。仔猫の眸を思わせる炯りであった。
(12)「世話のやけるお嬢さまだ」
(13)「そう。饗応にあずかってはならんと、厳命されている。女の体も、そのうちに入る」
(14)乳房と尻に生命力が盛り上がっていた。凝脂の肌だった。
(15)そのとき、真庭はおのれが死に直面していることも忘れて、麻紀子の尻を無性に美しいと思った。
(16)すらりと伸びた下半身だった。
(17)おまえの、そのすばらしい体を、牡猿が犯すのだ。
(18)つねに、猿に四つん這いにさせられて、そのきれいな尻を、犯される
(19)男は裸をみせろと命じた。麻紀子は男の前に立って、前と後ろをみせた。
(20)おまえほど、きれいな奴隷はいない。猿の女にするのは、惜しい。
(21)すばらしい体だ。太股も、尻も……
(22)わたしは、君が好きだ。君は美しい。その肢体の美しさの前に、わたしは永遠にひざまずいていたいくらいだ。
(23)惚れて惚れぬいた女を、これからはどんなにでも弄べるのだと思う昂ぶりがあるようだった。
(24)わたしは、君にどんなことでもする。生涯、君に尽くす。君は豪壮な家に住み、世界一周でもなんでもできる
(25)自由にできる美しい女奴隷がいるということに、妖しい昂ぶりが湧くようだった。
(26)「きれいだ」
坂本がうめいた。
(27)「ああ、きれいな、お尻だ」
坂本が、またうめいた。
(28)薄明かりの中で麻紀子のゆたかな尻が小刻みに突き上げている。真白い尻だった。すばらしく伸びた足が森中の目の下にきていた。膝を突いた、そのふくらはぎに力がこもっている。冷たくて、陶磁器に似た足だった。
<下巻>
(1)麻紀子は背を向けている。若さを示す背筋の凹みが、尻の豊かさが、目の前にある。
(2)それに、女に興味があれば、とびきりの美人を与えよう。
(3)六人の中では、麻紀子がずばぬけて美しかった。どうせ抱くのなら、容貌肢体の美しい女がよかった。
(4)新納がはげしく腰を使った。
「とても、美しい体だ」
新納は、はてていた。
(5)新納は麻紀子の耳に口を寄せた。
「あなたは、美しい」
その声は大きかった。
(6)わたしは、麻紀子さんに惚れていた……
(7)竹生島で、奴隷の麻紀子を抱いたことを思いだした。鍵を造るためではあったが、手錠をはめられた麻紀子を抱いた。なぜか、そのときの感触が思われた。すばらしい体だった。いままた、その体が凌辱されようとしている。
(8)クラインは、素裸にした麻紀子を立たせたまま、すこし離れて、観賞した。前から、そして後ろから。
(9)麻紀子は背をそらせた。臓腑にあたりそうなところまで、それは届いていた。
クラインはしきりに何かをいっていた。何をいっているのかは、わからない。両手で麻紀子の尻を抱えていた。
(10)麻紀子はふつうの女とはちがう。武芸者である逢魔高時の娘だ。杖術の奥義を会得している。気性もそれなりに強い。
(11)麻紀子は失神しかけていた。体中に青黒い筋が走っていた。筋は、豊かな乳房にもある。
(12)欧州の女にはない肌理のこまやかな、なめらかな肌だ。殺すことも犯すことも、好きほうだいにできる肉の女。
(13)「鰐に喰わせるのは惜しい女だと、そういっているんだ」
(14)日本女の性器のすばらしさについて、あけすけに喋っている。
消音拳銃がなった。
日本女の性器の話がとだえた。
(15)同じとらえるのなら、中垣は麻紀子にしたかった。あの体が、また抱ける。
(16)麻紀子は、野萩広子の傍にうつ伏せた。
「二人とも、なんともいえねえすてきな尻だぜ」
だれかが、笑った。
「そう、みごとな尻だ」
(17)「おめえの体は、たっぷりと抱いた。いい尻だったぜ。
(18)陽が麻紀子の裸身の影を長くひいている。
均整のとれた、美しい肢体だった。陽にくるまれて、肌の生ぶ毛が明るい金色に輝いていた。
(19)麻紀子は無言だった。裸身が動いた。白い尻の隆起が陽の中で動いた。髪が躍った。豹のように麻紀子は草原を疾っていた。
(20)髪と乳房が躍っていた。陰毛がはげしく動いている。白い裸身が迫っていた。豊かな腰だ。
(21)死を前にして、杉本は麻紀子を、ふっと、神格化した。裸身が、この世のものではないような気がした。
と、今回、説明用に取り上げた記述以外に、上巻で28、下巻で21の、麻紀子の容貌肢体を褒め称える記述が散見されます。
1.美貌の持ち主、2.豊かな乳房、3.美しい体、4.美しい尻、5.すばらしく伸びた足、6.肌理のこまやかな、なめらかな肌(凝脂の肌)、7.名器の持ち主、8.均整のとれた美しい肢体、9.白い裸身、10.はげしい気性 等、数え上げたらきりがありません。
日刊紙を途中から見た読者にも、スムーズに内容を理解させなければならないということもあるのでしょうが、逢魔麻紀子が「西村寿行作品」史上、空前絶後、究極の「いい女」であることが、この記述数からも読み取れるでしょう。
<逢魔麻紀子とは・・・まとめ>
体術や武術を学んでいて、強い。それなりに気性がはげしい。美貌。抜群のスタイル。豊かな乳房と尻。背が高い。長い足。色白で肌がきれい。名器・・・。
映画で麻紀子を演じてほしい女優さんを強いてあげれば、「米倉涼子」かな・・・(あくまで、個人的見解です。ファンの方、すみません)。
長いので、後編へつづく。


峠に棲む鬼「イラスト分析21」・・・正常位6 [峠]
さて、今回ご紹介するイラストは、「峠に棲む鬼」徳間ノベルズ版「第三章 鬼との対決」になります。
今回で「峠に棲む鬼 麻紀子」イラストのご紹介はいったん終了です。
数々のすばらしいイラストを作画頂いた山野辺進先生、安岡旦先生、辰巳四郎先生には、改めまして、ファンとして心から御礼申し上げます。
あらましですが、鬼無村事件の捜査に自ら志願した麻紀子は、誘拐組織の長である中垣明に捕らえられ、組織員たちのはてしない凌辱を受けていました。
素裸で後ろ手に縛られた麻紀子は一切の抵抗手段を奪われ、性器はもちろん、口も、肛門も男たちに犯されつづけます。
そして、唯一の希望だった真庭正之すら捕らえられるに及び、麻紀子は絶望の淵に立たされるのです。
イラストは、捕らえられた麻紀子が組織にのアジトに連れてこられ、凌辱されている場面を描いたものです。
イラストの麻紀子は頭を左にして布団に横になった格好で描かれています。
素裸で、後ろ手に手錠を入れられ、上半身を起こしています。
視線の先には男がいると思われ、おそらくは何かを命じられ、見つめているモノと思われます。
麻紀子の頭の下には枕があり、以外や以外、誘拐組織にも奴隷女に気を遣う男がいるのだなと、妙なところに感心してしまいました。
前述しておりますが、麻紀子はまだこの時点では足枷はかけられておりません。
こちらのイラストでもお椀型のイラストが美しく描かれており、あお向けにもかかわらず、形が全く崩れていないのが見事です。きゅっと引き締まったウエストに、尻から美しく伸びた足へとつづいており、見事な裸身が描かれています。
右足の向こう側に左足が見えていることから、麻紀子は膝を立てたまま、足を拡げているようです。
この姿勢で足を拡げていると言うことは、性器も拡げていると言うことで、おそらくは男に命じられて、この姿態をとっているモノと思われます。
さて、このイラストに当てはまると思われる場面が、実は二カ所存在します。
一つ目ですが、
麻紀子は目を開けた。横たわっている自分の裸身がみえた。白い体だった。重みのある乳房が無残であった。いまに、この体が男たちに蹂躙される。肉体の奥まで。
「あお向けになれ」
中垣は鞭を伸ばした。
逢魔麻紀子は、いわれたとおりにあお向けになった。縛られた両手は背中の下になっている。
「脚は、拡げておけ。いまさら、恥ずかしがってもどうにもなるまい」
中垣は立って、麻紀子の脚を自分の足で押し拡げた。麻紀子は大の字に開かせられたままにしていた。
冷たい風が股間に吹いている。死を孕んだ風であった。いや、悪寒か。
性器が剥き出されていた。足もとに中垣が立って、見下ろしていた。無念とおびえが交錯していた。
股間を思いきり拡げさせられた、女奴隷であった。買い主の凌辱を待っている。体が小刻みにふるえていた。
の場面が、それになります。
そしてもう一つは、
「目を開けるのだ、麻紀子」
中垣は命じた。
逢魔麻紀子は目を開けた。
真庭正之がとらわれてきていることは、声でわかっていた。最後の希みが絶たれたことを知った。
麻紀子は、真庭を見上げた。真庭は麻紀子を見下ろしていた。その視線に痛々しい表情が含まれていた。
しかし、麻紀子は動じなかった。真庭の目の前で尻から犯されたばかりだった。いまも素裸であお向けに転がされている。股間にも口にも、乳房にも、精液が付着している。いまさら厭うものはなかった。
の場面がそうです。
いずれの場面も、イラストの情景にぴったりの内容です。
どちらともとれるよう、わざとイラストを描いた可能性もあります。
いずれにしても、麻紀子の乱れた長い頭髪や、薄暗い部屋の雰囲気が、麻紀子の置かれている状況を物語り、無残さが際立っている傑作のイラストです。

今回で「峠に棲む鬼 麻紀子」イラストのご紹介はいったん終了です。
数々のすばらしいイラストを作画頂いた山野辺進先生、安岡旦先生、辰巳四郎先生には、改めまして、ファンとして心から御礼申し上げます。
あらましですが、鬼無村事件の捜査に自ら志願した麻紀子は、誘拐組織の長である中垣明に捕らえられ、組織員たちのはてしない凌辱を受けていました。
素裸で後ろ手に縛られた麻紀子は一切の抵抗手段を奪われ、性器はもちろん、口も、肛門も男たちに犯されつづけます。
そして、唯一の希望だった真庭正之すら捕らえられるに及び、麻紀子は絶望の淵に立たされるのです。
イラストは、捕らえられた麻紀子が組織にのアジトに連れてこられ、凌辱されている場面を描いたものです。
イラストの麻紀子は頭を左にして布団に横になった格好で描かれています。
素裸で、後ろ手に手錠を入れられ、上半身を起こしています。
視線の先には男がいると思われ、おそらくは何かを命じられ、見つめているモノと思われます。
麻紀子の頭の下には枕があり、以外や以外、誘拐組織にも奴隷女に気を遣う男がいるのだなと、妙なところに感心してしまいました。
前述しておりますが、麻紀子はまだこの時点では足枷はかけられておりません。
こちらのイラストでもお椀型のイラストが美しく描かれており、あお向けにもかかわらず、形が全く崩れていないのが見事です。きゅっと引き締まったウエストに、尻から美しく伸びた足へとつづいており、見事な裸身が描かれています。
右足の向こう側に左足が見えていることから、麻紀子は膝を立てたまま、足を拡げているようです。
この姿勢で足を拡げていると言うことは、性器も拡げていると言うことで、おそらくは男に命じられて、この姿態をとっているモノと思われます。
さて、このイラストに当てはまると思われる場面が、実は二カ所存在します。
一つ目ですが、
麻紀子は目を開けた。横たわっている自分の裸身がみえた。白い体だった。重みのある乳房が無残であった。いまに、この体が男たちに蹂躙される。肉体の奥まで。
「あお向けになれ」
中垣は鞭を伸ばした。
逢魔麻紀子は、いわれたとおりにあお向けになった。縛られた両手は背中の下になっている。
「脚は、拡げておけ。いまさら、恥ずかしがってもどうにもなるまい」
中垣は立って、麻紀子の脚を自分の足で押し拡げた。麻紀子は大の字に開かせられたままにしていた。
冷たい風が股間に吹いている。死を孕んだ風であった。いや、悪寒か。
性器が剥き出されていた。足もとに中垣が立って、見下ろしていた。無念とおびえが交錯していた。
股間を思いきり拡げさせられた、女奴隷であった。買い主の凌辱を待っている。体が小刻みにふるえていた。
の場面が、それになります。
そしてもう一つは、
「目を開けるのだ、麻紀子」
中垣は命じた。
逢魔麻紀子は目を開けた。
真庭正之がとらわれてきていることは、声でわかっていた。最後の希みが絶たれたことを知った。
麻紀子は、真庭を見上げた。真庭は麻紀子を見下ろしていた。その視線に痛々しい表情が含まれていた。
しかし、麻紀子は動じなかった。真庭の目の前で尻から犯されたばかりだった。いまも素裸であお向けに転がされている。股間にも口にも、乳房にも、精液が付着している。いまさら厭うものはなかった。
の場面がそうです。
いずれの場面も、イラストの情景にぴったりの内容です。
どちらともとれるよう、わざとイラストを描いた可能性もあります。
いずれにしても、麻紀子の乱れた長い頭髪や、薄暗い部屋の雰囲気が、麻紀子の置かれている状況を物語り、無残さが際立っている傑作のイラストです。
峠に棲む鬼「イラスト分析20」・・・正常位5 [峠]
半年ぶりの更新になります。
さて、今回ご紹介する「峠に棲む鬼」東スポ版は、ずばり「番外編」になります。
東スポ版のイラスト紹介は今回で終了です。
本番外編は「第7章 孤島」の123話と124話の間に挟まれる形で発表された、東スポ版だけで見ることができる特別な一話です。
おそらくは、峠に棲む鬼の連載が終了したあと、きれいな形でつぎの小説に引き継げるよう、掲載曜日を調整するため(最終話を日曜日で終わらせるよう)、本特別編を掲載したものと思われます。
内容ですが、そのほとんどが前半までのあらすじを振り返り説明し、後半の一部でこれから発表する124話以降の話が語られています。
麻紀子一行が謎の男、田沢の助けで竹生島を脱出することがすでにこの時点で語られており、非常に興味深く感じました。
いわゆる「ネタばらし」ではありますが、西村先生が16話もあと(140話)のあらすじまでを公表した理由はわかりません。
一つの推測としては、麻紀子一行は殺されることなく脱出し、物語は全く違った展開に進むとのさらなる期待を読者に抱かせたかったのではないかとも考えられます。
またもう一つ本編で興味深かった内容に、鬼無村の過去の歴史や杖術の奥義の説明等が比較的詳しく語られ、この文章も本番外編でなければ見ることができない、いわゆる「(東スポ購読者)ボーナス特典」とも言うべき内容となっています。
本内容は他では一切語られていない内容もかなり含まれており、「峠に棲む鬼」ファンであれば、必見の価値が充分にある内容です。
さて、最後にイラストの紹介ですが、本特別編の文章中に語られている「仮面を脱いだ倉田に、麻紀子は性の奴隷として仕えねばならぬことになる。」の一文を表したモノと思われます。
麻紀子は素裸で後ろ手に縛られ、頭を右に床(布団?)にあお向けに寝かされています。左の膝を立て、つま先立ちになっていることから、下半身から上半身の方向に何らかの力がかかって(押されて)おり、そのような姿勢をとっていると思われます。
イラストでは描かれていませんが、おそらく麻紀子は正常位で犯されているのです。
喉と顎がのけぞり、口を開けているので、麻紀子は男に犯され、声を発しているようです。さらには太腿の張り具合、ふくらはぎの力の入り具合、つま先立ちの感じから、麻紀子が絶頂に達した瞬間を描いたものとも考えられます。
立てた膝が体の内側に向いているので、男の体を太腿と膝で強く挟みつけているのでしょう。
そして、仰向けにもかかわらず、今回も豊かな乳房は崩れることなく、お椀型に美しく描かれています。
特別編は曜日調整と読者サービスで設けられたモノと思われますが、その内容は主に過去のあらましとなっています。
その内容を象徴するイラストに、「全裸で犯される麻紀子」を描いていることは、本作は「女性主人公が全編にわたり凌辱される」との明確なメッセージ(新聞紙の読者サービス独特な)を送っている、西村作品の中でも特に特異な一角に位置する作品であると、強く感じたイラストとなりました。

さて、今回ご紹介する「峠に棲む鬼」東スポ版は、ずばり「番外編」になります。
東スポ版のイラスト紹介は今回で終了です。
本番外編は「第7章 孤島」の123話と124話の間に挟まれる形で発表された、東スポ版だけで見ることができる特別な一話です。
おそらくは、峠に棲む鬼の連載が終了したあと、きれいな形でつぎの小説に引き継げるよう、掲載曜日を調整するため(最終話を日曜日で終わらせるよう)、本特別編を掲載したものと思われます。
内容ですが、そのほとんどが前半までのあらすじを振り返り説明し、後半の一部でこれから発表する124話以降の話が語られています。
麻紀子一行が謎の男、田沢の助けで竹生島を脱出することがすでにこの時点で語られており、非常に興味深く感じました。
いわゆる「ネタばらし」ではありますが、西村先生が16話もあと(140話)のあらすじまでを公表した理由はわかりません。
一つの推測としては、麻紀子一行は殺されることなく脱出し、物語は全く違った展開に進むとのさらなる期待を読者に抱かせたかったのではないかとも考えられます。
またもう一つ本編で興味深かった内容に、鬼無村の過去の歴史や杖術の奥義の説明等が比較的詳しく語られ、この文章も本番外編でなければ見ることができない、いわゆる「(東スポ購読者)ボーナス特典」とも言うべき内容となっています。
本内容は他では一切語られていない内容もかなり含まれており、「峠に棲む鬼」ファンであれば、必見の価値が充分にある内容です。
さて、最後にイラストの紹介ですが、本特別編の文章中に語られている「仮面を脱いだ倉田に、麻紀子は性の奴隷として仕えねばならぬことになる。」の一文を表したモノと思われます。
麻紀子は素裸で後ろ手に縛られ、頭を右に床(布団?)にあお向けに寝かされています。左の膝を立て、つま先立ちになっていることから、下半身から上半身の方向に何らかの力がかかって(押されて)おり、そのような姿勢をとっていると思われます。
イラストでは描かれていませんが、おそらく麻紀子は正常位で犯されているのです。
喉と顎がのけぞり、口を開けているので、麻紀子は男に犯され、声を発しているようです。さらには太腿の張り具合、ふくらはぎの力の入り具合、つま先立ちの感じから、麻紀子が絶頂に達した瞬間を描いたものとも考えられます。
立てた膝が体の内側に向いているので、男の体を太腿と膝で強く挟みつけているのでしょう。
そして、仰向けにもかかわらず、今回も豊かな乳房は崩れることなく、お椀型に美しく描かれています。
特別編は曜日調整と読者サービスで設けられたモノと思われますが、その内容は主に過去のあらましとなっています。
その内容を象徴するイラストに、「全裸で犯される麻紀子」を描いていることは、本作は「女性主人公が全編にわたり凌辱される」との明確なメッセージ(新聞紙の読者サービス独特な)を送っている、西村作品の中でも特に特異な一角に位置する作品であると、強く感じたイラストとなりました。

峠に棲む鬼「イラスト分析19」・・・正常位4 [峠]
さてさて、このイラストご紹介シリーズ正常位編も4回目となりました。
今回の麻紀子の相手は関東製薬秘密組織に所属する組織員(名前は不明)です。
ご紹介する「峠に棲む鬼」東スポ版は、「第七章 孤島」の129話のイラストです。
あらましはこうです。
新納辰吉の性に仕えた麻紀子は地下牢に戻されます。
その途中で、麻紀子に発情した組織員に襲われ、とっさの判断で麻紀子は犯されるのを回避します。
口腔性交で男を満足させることで、膣に仕込まれたパラフィンを発見されずに済むのです。
イラストはその際の組織員と麻紀子を描いたものです。
イラストの組織員は黒い服を着て麻紀子に乗りかかっています。
麻紀子は服を着たまま男の下で横たわっています。後述から推測するに、麻紀子の着ている服はセーターでしょう。
確認できませんが、二人とも下半身だけ裸になっていると思われます。
そして本文では、麻紀子は男に口腔性交で仕えたことになっていますが、正常位で犯されているようです。
本文とイラストの内容がこれだけ違うのは、「峠に棲む鬼」だけでなく、西村作品ではかなり珍しいことです。
逢魔麻紀子ファンとしては、麻紀子が口腔性交するそのものずばりのイラストを見てみたかったのですが、新聞紙のイラストとはいえ、そのものずばりを描くことは当時はまだ難しかったのかなとも思います。
それでいて、日刊紙なので、読者サービスとしても、エロスのイラストも必要だったと言ったところでしょうか。
「第11章 新たな敵 204話」の野萩広子も「口を開けている広子の貌のイラスト」だけで、口腔性交を表現しているくらいですので。
では、本イラストは別の場面、もしくは別の男を相手にしている麻紀子なのかというと、その可能性は低いでしょう。
直前にセックスした新納辰吉とは年格好が異なっていますし、そのあとはというと、中垣に犯される場面は2話も後ろで、その話のイラストを前倒しする理由は見あたりません(そこにもちゃんと、麻紀子のイラストがあり、状況が全く違う)。
色々な条件を考えますと、本イラストはまさに上記場面を表しているモノと断定できます。
さて、イラストの男は目を閉じて、顔をゆがめ、はげしく動いている真っ最中のように見受けられます。ひょっとすると、クライマックス直前かもしれません。
対する麻紀子はというと、こちらも目を閉じて貌をのけぞらせており、貌の表情などからすると、かなりのクライマックスにいるのではないかと思われます。
いまにも男がはてて、うめきを洩らすのではないかと思うほどの臨場感が本イラストから感じられます。
本文の状況とは少々異なりますが、この時点での麻紀子が置かれている様子を確認できる貴重なイラストです。

今回の麻紀子の相手は関東製薬秘密組織に所属する組織員(名前は不明)です。
ご紹介する「峠に棲む鬼」東スポ版は、「第七章 孤島」の129話のイラストです。
あらましはこうです。
新納辰吉の性に仕えた麻紀子は地下牢に戻されます。
その途中で、麻紀子に発情した組織員に襲われ、とっさの判断で麻紀子は犯されるのを回避します。
口腔性交で男を満足させることで、膣に仕込まれたパラフィンを発見されずに済むのです。
イラストはその際の組織員と麻紀子を描いたものです。
イラストの組織員は黒い服を着て麻紀子に乗りかかっています。
麻紀子は服を着たまま男の下で横たわっています。後述から推測するに、麻紀子の着ている服はセーターでしょう。
確認できませんが、二人とも下半身だけ裸になっていると思われます。
そして本文では、麻紀子は男に口腔性交で仕えたことになっていますが、正常位で犯されているようです。
本文とイラストの内容がこれだけ違うのは、「峠に棲む鬼」だけでなく、西村作品ではかなり珍しいことです。
逢魔麻紀子ファンとしては、麻紀子が口腔性交するそのものずばりのイラストを見てみたかったのですが、新聞紙のイラストとはいえ、そのものずばりを描くことは当時はまだ難しかったのかなとも思います。
それでいて、日刊紙なので、読者サービスとしても、エロスのイラストも必要だったと言ったところでしょうか。
「第11章 新たな敵 204話」の野萩広子も「口を開けている広子の貌のイラスト」だけで、口腔性交を表現しているくらいですので。
では、本イラストは別の場面、もしくは別の男を相手にしている麻紀子なのかというと、その可能性は低いでしょう。
直前にセックスした新納辰吉とは年格好が異なっていますし、そのあとはというと、中垣に犯される場面は2話も後ろで、その話のイラストを前倒しする理由は見あたりません(そこにもちゃんと、麻紀子のイラストがあり、状況が全く違う)。
色々な条件を考えますと、本イラストはまさに上記場面を表しているモノと断定できます。
さて、イラストの男は目を閉じて、顔をゆがめ、はげしく動いている真っ最中のように見受けられます。ひょっとすると、クライマックス直前かもしれません。
対する麻紀子はというと、こちらも目を閉じて貌をのけぞらせており、貌の表情などからすると、かなりのクライマックスにいるのではないかと思われます。
いまにも男がはてて、うめきを洩らすのではないかと思うほどの臨場感が本イラストから感じられます。
本文の状況とは少々異なりますが、この時点での麻紀子が置かれている様子を確認できる貴重なイラストです。

峠に棲む鬼「イラスト分析18」・・・正常位3 [峠]
さて、このイラストご紹介シリーズ正常位編も3回目となりました。
今回も正常位編ですが、麻紀子の相手はご存じ、新納辰吉です。
ご紹介する「峠に棲む鬼」東スポ版は、「第七章 孤島」の128話のイラストです。
あらましはこうです。
竹生島に幽閉された新納は脱出するため、仲間を捜すため、奴隷の麻紀子に接触します。
麻紀子の口から仲間が数名いることを知り、彼らの自由を奪っている足枷の鍵を作るのです。
その接触の課程で、新納は麻紀子を一度、犯します。
イラストの麻紀子はベッドに横たわり、その上に横たわっているのが裸の新納辰吉です。
そして、麻紀子は下半身を裸にされ、その尻を新納がのぞき込みながら、右手で撫でています。
新納は立って、無言で麻紀子のジーパンを脱がせた。下半身を裸にして、ベッドに押し倒した。
麻紀子は瞳を閉じて、足を開いた。事実、新納はすぐに掌を陰毛に当ててきた。大きな掌だった。陰毛をしばらくなで、そのつぎには性器を愛撫しはじめた。
そうしながら、乳房を口に含んだ。
やがて、新納は裸になって、麻紀子に乗ってきた。
新納はことを急いだ。
麻紀子にとっては、そのほうがありがたかった。一刻でも早く済ませてほしかった。
男根が、体に入った。
新納は上体を倒して、麻紀子を掻き抱いた。
「よく聴け」
耳もとでかすかな声がした。
の場面です。
この時点では、新納は本心を明かしておらず、鬼無村事件の元凶が新納だと麻紀子は思っています。そのこともあり、麻紀子は目を閉じたままで「さっさと終わらせろ」という態度で、目を閉じたままマグロ状態で寝ています。
新納の本心を知ったこの直後の悶え状態とは真逆の冷めた雰囲気が、かなりの真実味を帯びたイラストです。
実際、気分が乗らないときの麻紀子のセックスはこんな感じなんでしょうね。
一方、新納は五十歳を超えた研究者なのですが、かなりノリノリで、麻紀子に挑みかかっています。
本文でも
「この女が、欲しい」
六人の中では、麻紀子がずばぬけて美しかった。どうせ抱くのなら、容貌肢体の美しい女がよかった。
と、歳の割には贅沢な本音をぶちまけています。
残りの人生で「できる回数」を考えたら、二十代の若者のように「できるなら、顔はあんまり気にしない」的なノリにはなれないのでしょう。
以外や以外、新納は腕や肩の辺りの筋肉がなかなかのマッチョぶりです。
竹生島に閉じ込められた新納は、おそらく研究の合間の暇な時間に息抜きで、筋トレで体を鍛えていたのだと思われます。
最近のことばで言うと、細マッチョでしょうか。
今回も、麻紀子は最後には新納に「いかされて」しまいます。
夫の真庭が地下牢で悶々としているのを知っていながら、「わたしに、博士のを、口で愛撫させてください」と逆におねだりしたり、調教された奴隷女であることを隠そうともしません。
「ああ、博士。わたしを許して、あッ、もう、わたし-」と、本来なら夫に許しを乞うところを新納にそれを求め、泣きながら、昇りつめているのです。
この「ゆるして」の意味するところですが、
①自分だけ愉しんで、先にいってしまって、ごめんなさい。
②こんなときに、いくどころじゃないのに、私、はしたないから、いっちゃった。ごめんなさい。
③もっと長く弄んで(愉しんで)ほしかったのに、先にいっちゃって(終わっちゃって)ごめんなさい。
と、いくつか考えられますが、おそらくは③でしょうか。
初めの頃、麻紀子は「女は、犯されることに快感は感じない。」と考える氷の女であったのが、主人たちの調教の賜物で、男根の味をたっぷり仕込まれ、犯されるたびに絶頂に昇りつめる体にされてしまいました。
自分では望んでいないのに、主人たちの責めで絶頂を究めてしまう。男根に征服される。
それをみた主人たちは征服欲を満足させる。
ふたたび、主人たちは麻紀子に挑んでくる。
征服される。
それが数十回も繰り返された結果、この時期の麻紀子は、もう立派な性交奴隷(男根中毒・セックス依存症)になっています。
「わたしに、博士のを、口で愛撫させてください」という言葉は、どうすれば男が喜ぶのかを知らなければ出てくるものではありません。
また、「男根が汚い」とは「もはや」これっぽっちも考えておらず、「大好きな(愛おしい)モノ」と考えているからこそ、口に含めるのであって、このような台詞が自然と出てくるのでしょう。
今回も、隠された真実が暴かれた非常に象徴的なイラストでありました。

今回も正常位編ですが、麻紀子の相手はご存じ、新納辰吉です。
ご紹介する「峠に棲む鬼」東スポ版は、「第七章 孤島」の128話のイラストです。
あらましはこうです。
竹生島に幽閉された新納は脱出するため、仲間を捜すため、奴隷の麻紀子に接触します。
麻紀子の口から仲間が数名いることを知り、彼らの自由を奪っている足枷の鍵を作るのです。
その接触の課程で、新納は麻紀子を一度、犯します。
イラストの麻紀子はベッドに横たわり、その上に横たわっているのが裸の新納辰吉です。
そして、麻紀子は下半身を裸にされ、その尻を新納がのぞき込みながら、右手で撫でています。
新納は立って、無言で麻紀子のジーパンを脱がせた。下半身を裸にして、ベッドに押し倒した。
麻紀子は瞳を閉じて、足を開いた。事実、新納はすぐに掌を陰毛に当ててきた。大きな掌だった。陰毛をしばらくなで、そのつぎには性器を愛撫しはじめた。
そうしながら、乳房を口に含んだ。
やがて、新納は裸になって、麻紀子に乗ってきた。
新納はことを急いだ。
麻紀子にとっては、そのほうがありがたかった。一刻でも早く済ませてほしかった。
男根が、体に入った。
新納は上体を倒して、麻紀子を掻き抱いた。
「よく聴け」
耳もとでかすかな声がした。
の場面です。
この時点では、新納は本心を明かしておらず、鬼無村事件の元凶が新納だと麻紀子は思っています。そのこともあり、麻紀子は目を閉じたままで「さっさと終わらせろ」という態度で、目を閉じたままマグロ状態で寝ています。
新納の本心を知ったこの直後の悶え状態とは真逆の冷めた雰囲気が、かなりの真実味を帯びたイラストです。
実際、気分が乗らないときの麻紀子のセックスはこんな感じなんでしょうね。
一方、新納は五十歳を超えた研究者なのですが、かなりノリノリで、麻紀子に挑みかかっています。
本文でも
「この女が、欲しい」
六人の中では、麻紀子がずばぬけて美しかった。どうせ抱くのなら、容貌肢体の美しい女がよかった。
と、歳の割には贅沢な本音をぶちまけています。
残りの人生で「できる回数」を考えたら、二十代の若者のように「できるなら、顔はあんまり気にしない」的なノリにはなれないのでしょう。
以外や以外、新納は腕や肩の辺りの筋肉がなかなかのマッチョぶりです。
竹生島に閉じ込められた新納は、おそらく研究の合間の暇な時間に息抜きで、筋トレで体を鍛えていたのだと思われます。
最近のことばで言うと、細マッチョでしょうか。
今回も、麻紀子は最後には新納に「いかされて」しまいます。
夫の真庭が地下牢で悶々としているのを知っていながら、「わたしに、博士のを、口で愛撫させてください」と逆におねだりしたり、調教された奴隷女であることを隠そうともしません。
「ああ、博士。わたしを許して、あッ、もう、わたし-」と、本来なら夫に許しを乞うところを新納にそれを求め、泣きながら、昇りつめているのです。
この「ゆるして」の意味するところですが、
①自分だけ愉しんで、先にいってしまって、ごめんなさい。
②こんなときに、いくどころじゃないのに、私、はしたないから、いっちゃった。ごめんなさい。
③もっと長く弄んで(愉しんで)ほしかったのに、先にいっちゃって(終わっちゃって)ごめんなさい。
と、いくつか考えられますが、おそらくは③でしょうか。
初めの頃、麻紀子は「女は、犯されることに快感は感じない。」と考える氷の女であったのが、主人たちの調教の賜物で、男根の味をたっぷり仕込まれ、犯されるたびに絶頂に昇りつめる体にされてしまいました。
自分では望んでいないのに、主人たちの責めで絶頂を究めてしまう。男根に征服される。
それをみた主人たちは征服欲を満足させる。
ふたたび、主人たちは麻紀子に挑んでくる。
征服される。
それが数十回も繰り返された結果、この時期の麻紀子は、もう立派な性交奴隷(男根中毒・セックス依存症)になっています。
「わたしに、博士のを、口で愛撫させてください」という言葉は、どうすれば男が喜ぶのかを知らなければ出てくるものではありません。
また、「男根が汚い」とは「もはや」これっぽっちも考えておらず、「大好きな(愛おしい)モノ」と考えているからこそ、口に含めるのであって、このような台詞が自然と出てくるのでしょう。
今回も、隠された真実が暴かれた非常に象徴的なイラストでありました。

峠に棲む鬼「イラスト分析17」・・・正常位2 [峠]
今回ご紹介する「峠に棲む鬼」東スポ版は、「第六章 虜囚」の105話のイラストになります。
これは
「関東製薬の秘密組織に拉致監禁された麻紀子が、脱走を図るものの失敗し、中垣に犯され、薬で眠らされる。
目覚めると、そこには社長の倉田恵治がおり、実は倉田が鬼無村事件の黒幕だったということがわかり、麻紀子はその場で犯される」という場面のイラストです。
イラストでは、素裸でベッドに寝ている麻紀子の上に素裸の倉田がのしかかり、話しかけています。
麻紀子の視線は倉田ではなく、宙を眺めており、倉田を見るのを避けているようにも見受けられます。
鼻筋がきれいに整った麻紀子の美貌と、豊かで美しい乳房がはっきりわかる、とても貴重な一枚です。
麻紀子はベッドに入った。倉田が裸になって入ってきた。倉田は麻紀子の太腿を両脚でからめとった。掌が乳房を握った。それだけで、呼吸が荒くなっていた。惚れて惚れぬいた女を、これからはどんなにでも弄べるのだと思う昂ぶりがあるようだった。
麻紀子は悪寒を溜めていた。
「提案があるのだがね」
ゆっくり、乳房を揉みはじめた。
の場面が本イラストです。
この場面で、倉田は麻紀子の貌を見ながら、麻紀子を弄んでいます。
それに対して、麻紀子は思いっきり視線をそらせて、倉田を心底から嫌がっているのがありありとわかります。
しかし、この時の麻紀子はすでに「大きい男根」が大好きな奴隷女になっています。
そして、それを自覚しています。
中垣同様、この倉田にも平手での折檻を受けた麻紀子は、「倉田をご主人さまだと思う」モードのスイッチが入り始めたのが、この頃なのです。
従って、倉田の愛情籠もった愛撫もあり、このあと最後にはいつも通り「いかされた」ものと思われます。
それは、竹生島で、奴隷の坂本に犯された際、
「ああ、わたし、いいわ」
自然に声が出た。主人たちに較べるとどれほどかやさしい責めだった。
と、やさしい愛撫や責めには、「身」も「心」も奴隷となった麻紀子には耐えられないからです。
そしてこの際に、麻紀子を征服したことで、倉田のつぎなる目的が変わったのでしょう。
倉田やその他の主人たちは、麻紀子の性器そのものよりも、麻紀子の精神を破壊することに興味をおいていた。
の一文にもあるとおり、以降の倉田は「麻紀子をセックスで苛め抜くことで、精神を破壊しようとする」ようになるのです。

さて、ここで倉田が麻紀子にどれほど惚れ抜いていたのか、如実にわかるイラストがあります。
それは「峠に棲む鬼」東スポ版「第一章 消えた村」の15話で使われています。
それは、鬼無村事件が起きた現場を、麻紀子を心配した倉田恵治がヘリで訪れる場面のイラストで、非常に有名であり、ご存じの方も多いと思われます。
「ありがとう。それで、ここまできた甲斐があった。わたしは……」
倉田は語尾を濁した。
そこから先の倉田のことばはわかっていた。視線が麻紀子を裸にしていた。麻紀子には男の渇望のはげしさはわからない。ただ、この倉田の前に裸身を横たえることはないであろうと、それだけがわかっていた。
の場面です。
イラストの麻紀子は素裸で、正座しています。
その背景には、倉田の顔のアップがあり、両目が粘い視線で麻紀子を見ています。
麻紀子は右手で乳房を、左手で股間を隠そうとしており、正座をしているのは尻を極力見られないためもあるでしょうし、「狼に差し出された無力な餌ウサギ」が体を硬くして蹲っている様子を表したモノともいえます。
どれほど倉田が麻紀子に惚れていたのか(麻紀子をいつも肉欲の視線で見ていた)が明確にわかる、非常に象徴的な内容となっています。

これは
「関東製薬の秘密組織に拉致監禁された麻紀子が、脱走を図るものの失敗し、中垣に犯され、薬で眠らされる。
目覚めると、そこには社長の倉田恵治がおり、実は倉田が鬼無村事件の黒幕だったということがわかり、麻紀子はその場で犯される」という場面のイラストです。
イラストでは、素裸でベッドに寝ている麻紀子の上に素裸の倉田がのしかかり、話しかけています。
麻紀子の視線は倉田ではなく、宙を眺めており、倉田を見るのを避けているようにも見受けられます。
鼻筋がきれいに整った麻紀子の美貌と、豊かで美しい乳房がはっきりわかる、とても貴重な一枚です。
麻紀子はベッドに入った。倉田が裸になって入ってきた。倉田は麻紀子の太腿を両脚でからめとった。掌が乳房を握った。それだけで、呼吸が荒くなっていた。惚れて惚れぬいた女を、これからはどんなにでも弄べるのだと思う昂ぶりがあるようだった。
麻紀子は悪寒を溜めていた。
「提案があるのだがね」
ゆっくり、乳房を揉みはじめた。
の場面が本イラストです。
この場面で、倉田は麻紀子の貌を見ながら、麻紀子を弄んでいます。
それに対して、麻紀子は思いっきり視線をそらせて、倉田を心底から嫌がっているのがありありとわかります。
しかし、この時の麻紀子はすでに「大きい男根」が大好きな奴隷女になっています。
そして、それを自覚しています。
中垣同様、この倉田にも平手での折檻を受けた麻紀子は、「倉田をご主人さまだと思う」モードのスイッチが入り始めたのが、この頃なのです。
従って、倉田の愛情籠もった愛撫もあり、このあと最後にはいつも通り「いかされた」ものと思われます。
それは、竹生島で、奴隷の坂本に犯された際、
「ああ、わたし、いいわ」
自然に声が出た。主人たちに較べるとどれほどかやさしい責めだった。
と、やさしい愛撫や責めには、「身」も「心」も奴隷となった麻紀子には耐えられないからです。
そしてこの際に、麻紀子を征服したことで、倉田のつぎなる目的が変わったのでしょう。
倉田やその他の主人たちは、麻紀子の性器そのものよりも、麻紀子の精神を破壊することに興味をおいていた。
の一文にもあるとおり、以降の倉田は「麻紀子をセックスで苛め抜くことで、精神を破壊しようとする」ようになるのです。

さて、ここで倉田が麻紀子にどれほど惚れ抜いていたのか、如実にわかるイラストがあります。
それは「峠に棲む鬼」東スポ版「第一章 消えた村」の15話で使われています。
それは、鬼無村事件が起きた現場を、麻紀子を心配した倉田恵治がヘリで訪れる場面のイラストで、非常に有名であり、ご存じの方も多いと思われます。
「ありがとう。それで、ここまできた甲斐があった。わたしは……」
倉田は語尾を濁した。
そこから先の倉田のことばはわかっていた。視線が麻紀子を裸にしていた。麻紀子には男の渇望のはげしさはわからない。ただ、この倉田の前に裸身を横たえることはないであろうと、それだけがわかっていた。
の場面です。
イラストの麻紀子は素裸で、正座しています。
その背景には、倉田の顔のアップがあり、両目が粘い視線で麻紀子を見ています。
麻紀子は右手で乳房を、左手で股間を隠そうとしており、正座をしているのは尻を極力見られないためもあるでしょうし、「狼に差し出された無力な餌ウサギ」が体を硬くして蹲っている様子を表したモノともいえます。
どれほど倉田が麻紀子に惚れていたのか(麻紀子をいつも肉欲の視線で見ていた)が明確にわかる、非常に象徴的な内容となっています。

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